魔法陣グルグル2 8
魔王の正体がちょっとずつ見えてきた感じです。
そうすると、倒すべきものってなんなんだろうと、ちょっと迷走しそうな気もするのですが、その迷走こそが、このマンガの本質かという気もします。
最初の「グルグル」が始まった頃の絶妙な外し感はないのですが、お話としては、ものすごくしっかりとしていると思います。
歴史。
そらまあ、知れば知るほどおもしろいんだろうけど、知れば知るほど物語になりにくいというのもあるなぁと。
いろんなことが、密接に結びつきすぎている。
石ノ森 章太郎の「マンガ日本の歴史」とか、竹宮 惠子の「吾妻鏡」とか読んでいると、ページ数がたらなくて、キャラがかき切れていないだけではないかと思ったりしていたのですが、そんな単純な話でもないような気がちょっとしてきた。
中心を決めて書いてしまうと、あまりにも多くのことが抜け落ちてしまう感じが強いなぁと。
そして、それを物語として、それでもなんとかまとめているものマンガは、本当に凄いと思います。
妊娠。そして、次巻が最終巻ということで、まあ、落ち着くのか。
そういえば、この主人公はずっと好きではなかったのですが、「軽井沢シンドローム」や、「我が名は狼」とか、たがみ よしひさのかく主人公たちは、そんなにイヤじゃないのは、なんでなんだろう。
単純に、作品にであった時期が、思春期とおっさんになってからという違いはあるのかもしれない。
でも、たがみ主人公には許せて、この主人公にはゆるせないなんかがあるんだよなぁ。
耕平ちゃんだって浮気してたしなぁ。でも、耕平ちゃんは、許せる格好良さだったのです。
主人公の年代の違い……。実は、そんなに違ってないような気も。
うーん、主人公の積極性の違いかなぁ。
あぁ、そういえば、同じマガジン系のちょっとエッチなところも同じ「インフェクション」の主人公も、そんなに反発を感じないです。このマンガの主人公と同じくクズだとは思いますが。
まあ、あんまり芸能報道が好きではないのでやっていることは共感しないが、わたしが思っていることは記者さんに近いと思う。
アメリカ編。民族のるつぼ。
問題は、複雑になっていく。
うーん、自分としてもよく知ってはいないけれど、アーミッシュには偏見持っているなぁと思ってみたり、それでも、カジノってどうなのよとは思ったりしている。
綱渡りは、理論通りに進めばいいのだけれど、全部を把握できるわけではないので、ちょっとした横やりで大きな悲劇になってしまうかもしれない。それは、このマンガの地政学を悪用(?)する人物みたいなわかりやすいかたちをとるのではなくて、もっといろいろいな、それこそ「善意」とパッケージされてくる気がして、怖いです。
まあ、できることのベストを尽くす。やらない最悪よりも、やった上での責任をという考え方なのかもしれない。