兵馬の旗10
最終刊。
なかなか、きれいな終わり方。
もちろん、現実はもっとドロドロとしていて、こんなにさっぱりすっきりとはいかないのはわかっている。
けど、物語としてはものすごく正しいかな。
副題に「Revolutionary Wars」というのが付いているというのに、今、気がつきました。
かわぐち かいじがかいたのは、革命の物語だったのです。
この本が出たのが2019年。
あと1巻宣言がされて、そして……。
この後、コロナですよねぇ。奥付が2019年12月30日。中国でゲイン不明のウィルスが発生とWHOに報告されたのが、12月31日だそうです。
出ていないのが、コロナの所為なのかどうかは、わからないのですが、まあ世界は、どんどん最終戦争シリーズな世界に向かっていっている気がします。わたしが生きている間は、もって欲しいとは思いますが。
そして、ラストの1巻は出ていないという。
とうとう、この物語の端っこまで追いついてしまいました。
大車、ジャッカルたち、登場したときは野生児だった子たちが、どんどん成長して、その成長していく方向がこっちだというのにも、ちゃんと理由があってよいなぁと思いながら読んでいた1冊でした。ジャッカルなんて、しっかりしゃべれんかったもんなぁ。
わたしは、物語がもう1回転して、実はジャッカルがセラティムになるんじゃないかと思っていたりしたのですが、そういう展開は、さすがになさそうですね。
しかし、もはや何と戦っているのかわかんない状況です。というか、もっと、腹わって話合えと思うけれど、そうもいかないのが人間だよねぇ。
そして、このパト伝は、小角とジャッカルがくっつくと終わるようです。
えっ、永都が無理して精霊から嫌われて、星野と笑が神様になる話まではいかないのかな。……きっと、それはパト伝とは別のお話になるのです。
え、またなの?
パトロール伝説(30)
山田 ミネコ
あとりえだば
http://daba.cart.fc2.com/
「Apple TV」で、ついに、あのアシモフの「ファウンデーション」が映像化!!
ということで、無料お試しに入って見てました。
えーと、悪くないところもあるのだが、全体的な感想としては、
「お前等、原作おもろないと感じているのなら、オリジナル作れや!!」
というものでした。多分、シーズン2が作られても、見ないのでは……。いや、皇帝がクローンとかはけっこうオリジナル要素としておもしろかったし、キャラクターがおっちゃんから若い娘にかわっていても、そんなに抵抗はないです。その辺の改変は、おっさんばっかりの地味なドラマになることを考えれば、ある程度仕方ない。ロボットの存在があるのも、ファウンデーションとロボットのシリーズが合体していったのを見越して考えればアリだと思います。
でも、気になるのは……。
そもそも、「歴史心理学」を乱す存在が出てきすぎで、これって物語の根底がけっこうあやうくなっている気がしました。原作ではミュールが出てくるまでは、そういう存在はいなかった。ハーディンとかも、特別なはずれ値な人間ではなくて、優秀ではあるが計算の内に出てくることが予想される人材だったと思うのですが……。「はずれ値」って、誤差の範囲内の話で、決して奇跡を起こす人って意味ではないよねぇ……。
というところが、メチャクチャ気になったので、マンガ版で読み直し。
こっちはきっちりと原作準拠なので、出てくる人はおっさんばっかりです(笑)表紙も、ハリ(老人)を中心に5人のおっさんという……。
でも、ドラマ版よりも、やっぱりはるかにおもしろいし、しっくりきます。
これを実写ドラマにすればいいのにと思ってしまう。
創元SF文庫から出直した原作も、また読まねば。