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ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ 「違い」を力に変える学び方・教え方

このやり方は、イメージは理解できるのだけれども、教師側のノウハウが蓄積していかないのではないかという懸念があります。
本人の中で、得意な人は知見を蓄積していけるのですが、それを他に伝えるのが難しいような。今でも、名物教師の名人芸といわれるものは、そんな感じではありますが。
そうして、原型とは「似て非なるなにか」が、ものすごく蔓延する可能性が大きいのでは。

まあ、翻訳ものなので、単純に日本にあてはめられないところが、前提条件にあったりもします。
例えば、子どもが何人ぐらい教室にいることが前提かとか。時間を解体してゆるやかに学ばせるためには、教科担任制では無理ですよねぇとか。
アメリカはの先生は、確か「4年生の先生」だと、ずっと、4年生専門の先生になるという話だったと思いのます。
そうすると、4年生で教えるべきことに年々、習熟できる。
日本の場合は何年生を担任するかは、基本、不明。そのため、その学年で教えるべき知識というのは、毎年、教師も深めるよりは広げるかたちで学習していかなければならない。
まあ、全体を見ることができるという意味では、日本のやり方も悪いわけではないのだが。

そこに最近は、小学校でも算数の専科なんかが入ってくる。専科の教員が少ないクラスを持っているのならいいのだが、まあ、担任と同じように25時間とかもってしまうと、もうがっつり時間割の動かしようがなくなってしまう。

そういうことも考えると、今のギリギリの人数で学校をまわしていって、それと同時に「一人ひとりをいかす」なんてのは、かなり無理がある。

本気で改革を考えるなら、予算を投入して、人数を増やすしかしかたがないと思います。

アイザック・アシモフ,嶋田洋一,読書Isaac Asimov,アイザック・アシモフ,アシモフ,エッセイ,ハヤカワ文庫,ロボット,子ども,早川書房,聖者の行進,SF

ゴールド-黄金-

不思議な文庫本で、第一部は短編小説、第二部、第三部はエッセイ集。
ハヤカワ文庫のアシモフだから、大丈夫だろうと買わずに少しほっておいたら、なんか、あっという間に絶版になっていて、ビックリした。多分、この次に出たアシモフの初期短編集が出た頃には絶版になってゐのでは。創元文庫のアシモフも、結構、絶版になったしなぁ。「聖者の行進」とかは、もう読めないのでは。けっこう、あわててこの本は、古本屋さんでかったような記憶があります。

オールタムで廃れない作家だと思い込んでいましたが、死んじゃった後は、やっぱりちょっとさびしい感じになりましたね。ロボットものの長編なんかは、新版がでてますけど、自伝とかもいっこうに文庫になりません。
アシモフって、なに読んでもオールタイムにおもしろい作家だと思うのですが。
ときどき、無性に読みたくなるのです。全集が出て欲しい作家さんです。

まあ、絶版については、昔よりも早く本がなくなると感じているのですが、実は、そんなことはないのかもとも思っています。
子ども時代の方が、時間の流れがゆっくりなので、ずっと同じ本が書店の本棚にあったような気になっているだけで、実は、同じぐらいの流れなのかもしれません。

めちゃくちゃおもしろいというわけではないけれど、安定してクスッとしたり他では得られない安心感があります。

栗本薫,読書子ども,小学館,平井 和正,栗本 薫,神話,角川文庫,魔界水滸伝,P+D BOOKS合本版

魔界水滸伝11

魔界水滸伝、第1部完結。
多分、わたしが読んだのは、角川文庫版でここまで。あと外伝の「白銀の神話」を読んで、その後、止まっています。今回は、その次に進めそうです。

まあ、あの水滸伝の星の名前を読み上げていくシーンというのは、ものすごい印象的だったのでおぼえていたのですが、それがどうやって出てきたのかとかをすっかり忘れていて、この巻読むまで、そんなシーン、本当にあったのか、夢だったんじゃないかとちょっと思っていました。
そして、唐突に出てきて、やっぱりビックリした。

加賀が、役行者に、

「あれは、あなたが」

と聞いていますが、そういうのがなかったら、まあ、突然すぎだわなぁ。
これを、堂々とかけるというところが、栗本 薫の凄さだなぁと思います。普通、こんなんかけないよ。
多分、かけちゃうのは、栗本 薫と平井 和正ぐらいです。

さて、あいている名前3つは、だれでしょう。
1人は、雄介の子ども。1人は、涼の正体。いや、涼は敵にまわるのかなぁ。そして、あと1人が思いつかない。

市東亮子,読書やじきた学園道中記,やじきた学園道中記2,プリンセス・コミックス,子ども,市東 亮子,秋田書店

やじきた学園道中記2 11

雨宮が、強いのに小者という……。
このあたりの力関係が、子どもというか高校生のそれじゃんくて、おっさんの世界的ですよねぇ。元が時代劇だからか。

さて、そろそろ遠野編も終盤です。
というか、もう、ファイナルの最終巻も出てしまったようですね。

高校時代から追っている2人、着地場所がどころになるのか、まだまだ楽しめます。

安彦良和,読書アリオン,マンガ,中公文庫,中公文庫コミック版,中央公論新社,子ども,安彦 良和,神話

アリオン4

「アリオン」、最終巻。
今になって読み返せば、安彦 良和は、やっぱりシナリオが甘いし、つっこみどころはいろいろあります。
でも、連載されていたあの時代、ものすごく新しく感じたことは確かです。

もちろん、絵の魅力もあったんだけれど、なんだろう少女マンガにしかなかった子どもだましではない物語を少年マンガで読ませてもらえた感じなのかも。