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教室の悪魔

豊かになって手に入れたもの。この自由。
そして、この不安。
もともと、人間は、自由に生きられるようにつくられていないのかもしれないなぁ。自分が望んで、手に入れた自由なんだけれど。

かなり酷いいじめの現実と、それに対して、大人がしていかなければならないことが書かれています。
大人顔負けの。というか、子どもだからできる執拗さ。

大人ならある程度、いじめられても、それだけが世界ではないとわかるのだと思います。でも、被害者の子どもにとって、学校という場は世界のほとんどを占めている。逃げ場がない。
それは、加害者も理解していて、さらに追い詰めていく。

マスコミは、「責任」が好きだけれど、「責任」以上に、今やらなければならなければならないことがある。
もし、誰かに、「誰かが悪口言っていたよ」とご注進するヤツがいたら、そいつは、親切ではなくて、親切顔なトラブルメーカーだ。でも、そんないつも接している世間やマスコミに、そんなトラブルメーカーが、大きな顔してまかり通っている現実がある。

ほんと、マスコミ、ご注進好きですよね。

センセーショナルな「責任」で、解決に向かわずに、引っかき回して喜んでいるのも、多分、いじめが、少なくならない原因だと思う。

まぁそれでも、文句の1つも言わず(1つ、2つしか言わず)、大半の教師は、24時間教師をしている。
せめて、後ろから、鉄砲で撃つような真似だけは、しないようにしなければ。