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マチルダは小さな大天才 ロアルド・ダール コレクション 16

うーん、はじめ読んだときは、悪い方のダールだと思ったのだけど、いい方のダールも混ざっている感じです。
それは、マチルダとミス・ハニーの魅力のせいです。
本を読む人に対しては、それだけで、好意度がアップするわたし……。

あと、テレビに関する考え方は、わりとダールと一緒なんですよねぇ。特に、子どもとテレビについては。

大切なことは、マチルダみたいな環境におかれている子どもは、実はけっこういるということ。
そして、もっと大切なことは、そのなかでマチルダみたいに育つことは、メチャクチャ困難だということ。

以下、ちょっと物語のラストにふれているので、隠します。

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大阪ハムレット1

森下裕美は、「少年アシベ」や、「ここだけのふたり」のように、毒を薄めて一般ウケするマンガがかける人です。もちろん、そのなかで、「そうとしか生きられない人間」をいれていくことで、オブラートに包みながら、いろんなメッセージを込めていく。

でも、それは伝わりにくい部分もあったのかもしれません。でも、いろんな人に読んでもらうという意味では、あのかわいらしい絵柄は、とても、武器になっていたと思います。

「大阪ハムレット」は、今まで武器にしていたもの、特に「かわいい女の子」が、使われていません。
女の子の顔をソーランアレマみたいに記号的な「美人」に描くのは、この人にとって、きっとそれほど大変なことではない。でも、あえて、今回は、そうではない絵柄を選んでいます。
なんだろう、今回の絵柄と「アシベ」の絵柄の1番の違いは……鼻があることかな?
それでも、けっして「美人」ではなくても、「魅力的」に人を描くことに成功していると思います。

以下、ネタバレありです。

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毎日かあさん3 背脂編

以前の巻よりも、かわいさが強調されているような気がします。
やっぱり、これぐらいストレートじゃないと、世間的にいろいろいわれるということもあるんだろうなぁ。

でも、「あぁ!」と感じるところは、やっぱりあります。
最初の「ビーム」の話とか。あれは、リアルだ(笑)

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センゴク8

この物語で、あんまり、リアルリアルといわない方がいいと思います。
どっちかというと、マンガらしい。そのマンガらしいところが、とっても魅力的です。

リアルな世界では、人はフワリとは落ちてきません。

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だれも知らない小さな国 コロボックル物語1

確かに、時代を感じる作品です。
「戦争中」なんて記述はあるし、コロボックルたちの住処も今よりは見つけにくいんだろうなぁと思います。

でも、不思議なことに古くささは感じさせられない作品です。

「コロボックル物語」を読んだのは、今回がはじめてです。
コロボックルのイメージといえば、昔懐かしいアニメの「冒険コロボックル」を見たぐらい。
たしか、アレに出ていた男の子が「せいたかくん」でした。

パラパラと斜め読みしてみたことはあったようで、この本の主人公も、「せいたかさん」なんて呼ばれているので、あのアニメの原作なのだと思っていました。
が、全然、違いますねぇ。

主人公は、子どもじゃないんです。
正確には、子ども時代からはじまるのですが、コロボックルたちと本格的に出会うのは、大人になってから。
なんというか、ファンタジーなんだけど、児童文学ではない感じ。子ども向けって感じが全然しない物語です。

物語のなかで流れる時間の長さにしても、語られていることにしても、なんというか、充分本物のなんですね。

なかでも、すごいと思ったのは、コロボックルは、早口でしゃべるところ。大きさの違いが、時間のスケールの違いだというところです。
これは、なんとも、リアルではないですか!

車の名前に「コロボックル」というのも、すごく粋な名前だと思います。

うーん、読み継がれていってほしい名作です。