魔法のゆび ロアルド・ダール コレクション 3
カッとなると制御不能の魔法を使ってしまう魔法使いの女の子のお話。
これは、女の子が、ある意味「正しい認識」をもって、ちゃんと怒っているから、いいお話になっているのですが……もし、それがなかったら、というか子どものワガママだけで動くと……途端にホラーになりそうです。
そうして、大人、子ども関係なしに、そういう大きな力をもってしまうと……。
いや、単純に、かわいいお話として読めるんですけどね。
うーん、はじめ読んだときは、悪い方のダールだと思ったのだけど、いい方のダールも混ざっている感じです。
それは、マチルダとミス・ハニーの魅力のせいです。
本を読む人に対しては、それだけで、好意度がアップするわたし……。
あと、テレビに関する考え方は、わりとダールと一緒なんですよねぇ。特に、子どもとテレビについては。
大切なことは、マチルダみたいな環境におかれている子どもは、実はけっこういるということ。
そして、もっと大切なことは、そのなかでマチルダみたいに育つことは、メチャクチャ困難だということ。
以下、ちょっと物語のラストにふれているので、隠します。