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映画を作りながら考えたこと 「ホルス」から「ゴーシュ」まで

萩尾 望都がエッセイだか、対談だかで語っていたことで、

「あらゆる層、出来るだけいろいろな層の人に伝わるようにかいている」

という言葉があるのですが、それが、より明確に、具体的に、「赤毛のアン」のところで語られていて、物語を作って人に伝えるということは、どういうことなのか、ものすごく勉強になります。

リアルであることと、リアルに感じることの違いみたいなことで、文化が違えば、リアルに感じることは変化してくる。そして、人はリアルであることよりもリアルに感じることの方が、より心情をのせて深く考えられたり、受け止めたりする。
そのために、リアルではない芝居をもっていくというのは、物語としてとても正しいのだなぁというような話です。
(↑ まあ、わたしの解釈なので、ちょっと違うかも)

真面目に、誠実に、物語に向き合っているということがわかります。

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樹上のゆりかご

読みながら感じていたのは、やっぱり、上田ひろみシリーズ独特の生臭い感じ。
生臭いというとあんまりな表現ですね。なんというか、この人の他の作品とはちょっと違うリアルな感じといってもいいと思います。

前作の「これは王国のかぎ」は、不思議が物語の真ん中にある話なので、それでも、そんなに感じなかったのですが、今回は、不思議がないということで、よけいにそう思うのかもしれません。
それでも、これは「これは王国のかぎ」の続編であるというところは、すごい。

伝統か革命のどっちを選ぶか、みたいな話で、多分、もっと幼い頃に読んだら、あきらかに有理の肩をもっていたと思います。

ひろみが、伝統の側に自分を置くのは、多分、自分たちが恵まれているからだろうなぁと思います。そして、そのこと自体も理解して、それでも、そっちに自分を置く覚悟を決めている。
有理は、人からなんと言われようと、見られようと、やっぱり自分が欲しいものを手に入れられないという思いがものすごく強いのだろうなぁと思います。

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冬の円盤 最終戦争シリーズ1

さて、いよいよ最終戦争伝説シリーズです。
最初は、白泉社の花とゆめコミックス版から出ていたお話。このあたりのお話が読めたのが、この文庫シリーズが出て1番うれしかったことです。
山田 ミネコ自身が、秋田書店のプリンセス・コミックス版では、「同じ様な題名でかいていた古い作品があるけれど、あれは別の世界の話だから忘れて」的な発言をしていて、もう出す気がないのだと思っていました。
こうやってみると、でも、明確にこれらの話を前提として話がつくられています。

うーん、元気だったら、このあたりの話も、書き直したりするつもりがあったかもと思ったり。

冬の円盤

円盤が、アダムスキー型なのが、なんとも時代を感じさせます。
真砂流は、「風のし天使」の落ち着いた雰囲気からしか知らなかったので、やんちゃな感じで、ちょっとビックリしました。
まあでも、まだ子どもだったということなんでしょうね。

でも、絵柄がかわったとはいえ、星野はしっかり星野です。そして、9歳の笑を見初めているという。ちょっと、危険だな、この人(笑)

わたしのなかでは、すっかり大人組である笑にも、こんな時代があったということで、やっぱり、山田 ミネコは成長をかけるマンガ家なんだなぁと思います。

誕生日がこない

「誕生日がこない」
まず、題名が凄いですよねぇ。

恋愛については、なんというか無茶な展開というか時代を感じたりもしますが、それでも、こんな話をかく人って、まあ、いないよねぇと思います。

笑は、自分の体が弱っていくのを感じています。星野の迎えが自分の死に間に合うかどうかと不安に思っている。
でも、星野の方はというと、笑が死んでしまう未来をそれこそ、何月何日まで知っていて、それを待っている。

実は、お話の軸ってそれだけで、あとの登場人物たちは、それぞれの人生を右往左往しているだけという感じもします。

時間移民として、笑を連れて行くことは正しいことかどうかひたすら悩み、自分の魅力にも悩み、絶対的に笑の意志を尊重する星野の真面目さ。でも、笑にちょっかいをかける男子には、冷静にきつい一言をかけるところとか、星野かわってないなぁと思います。

西の22

唯。
秋田版の唯しか知らないわたしの唯のイメージは、サイボーグ。
それから、「木は花の天使のオレンジ」というあの素晴らしい題名の短編での子ども時代の姿だけです。

ということで、この話を読んだ時は、唯がサイボーグじゃなくて、彼女の方がサイボーグだったりして、いろいろ戸惑いました。
あと、カーニバルな場面が、なんでこんなに続いているのだろうという印象がありました。

これはでも、アストロノーツとマリンノーツとの文化の違いとか、世界の違いをかくためには、必要だったのかなぁと今読むとわかります。

侏羅は、もっと弱くて、もっと利己主義で、もっと人間的で、もっと魅力があるというのが、このお話の中心。そして、物語は、いよいよ最終戦争が始まり、怒濤の悲劇へ。この突き放したラストは、今読んでも凄いです。

ペレランドラに帰りたい

最初、この2人が、ダ・マーヤとバーツマコだということがわからずに、なんでこの話がここに収録されているのだろうかと悩みました。
特にダ・マーヤ。長髪でないので、全然、わからなかった。星野とかは、顔が変わっていてもわかったんですけどね。
そういえばでも、秋田版の方でも、この2人の話はあったかな。

この次の「遙かなり我が故郷」は、まだSFなのですが、これは、本当にSFだったのかどうかもわからない感じの話になっていて、そこがまたミステリーな感じなのです。

まあでも、金星は滅んだはずなので、あれは戴冠の花火ではないような気がします。

山田 ミネコは、シナイとアビラとセリスなら、セリスでありたいと願うようですね。

遙かなり我が故郷

コメディな2人……でもないですねぇ。
けっこうシリアス。
でも、あとがきを読むと、また、コメディに(笑)いや、コメディと呼ぶには、重いかも。

ダ・マーヤの髪がちょっと伸びて、今の顔に近づいて来た感じです。
この2人の関係って、どれぐらいモデルの2人のことを反映しているのだろうかと、ちょっと気になりますねぇ。
詩とか見ていても、かなり長い付き合いなんだなぁと思うし。リアルな関係を物語に持ち込むのは、けっこう勇気がいると思うのですが。

そういえば、バーツマコは、テレポートができたのでした。

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バイトナイト

バイトナイト
重いゲームのあとは、軽いゲームをということで、

「『バイトナイト』をやってみましょうか?」

と白紙さん。

「でもこれ、3~4人のゲームなので、わたしは見ています」

「えっ、いいの?」

「ノンプレイ派ですから」>

さすが。ノンリプレイ派すら越えています。

「ゲームが遊ばれることが大事なのです」

ということで、白紙さんに持ってきていただいたゲームを、白紙さんのインストで、白紙さん抜きで遊ばせていただきました。(本当に申し訳ないです……)

「バイトナイト」は、リアルタイムのタイルめくり&集めゲームです。

タイルには5色あって、美女、吸血鬼、棺桶、僧侶、ニンニクの5種類の絵がかかれています。この25種類のタイルが各2枚ずつあって、全50枚のタイルです。

まずは、得点カードが9枚ずつ配られます。得点カードには、「美女全色で○○点」とか、「同じ色の吸血鬼と棺桶の組ごとに○点」とか1、どのタイルの組ががあれば得点になるかということがかかれています。また、「吸血鬼のタイルを2枚捨てろ」とか、そういうものもあります。「次に出てくる得点カードを2枚捨てろ」というカードもあったと思います。
この9枚のうちから1枚選んで、スタートプレーヤーから順番に中央に裏向きのまま重ねて置いていきます。
これが、今回の得点を得るための「お題」になります。

得点カードを出し終えたら、裏向けになったタイルを各プレーヤー3枚ずつもって、

「せーのーで」

で、その3枚を中央に出して表かえします。そして、自分の欲しいタイルの争奪戦が始まります。
自分がめくったタイルだろうが、人がめくったタイルだろうが、なんせ欲しいタイルを3枚、リアルタイム、早いもの順に取っていきます。3枚ずつとったら、それは脇にキープしておきます。

そして、また得点カードを1枚選んで、新しい裏向きタイルを3枚貰って、それの争奪戦。
それをタイルがなくなるまで続けます。

その後、得点計算になります。
事前に裏向きに出して置いた得点カードを1枚ずつ裏向けにして、得点計算をしていきます。
人のカードでも、自分にそのタイルが揃っていたら得点できます。1枚のタイルで何回でも得点できます。ときどき、タイルを捨てろとかいう指示があったら、次にどんな得点カードが残っているかな、どのタイルを残して置けば得点がとれるかなということを考えながらタイルを捨てます。
すべての得点カードの処理をしたら、それを合計して得点になります。

2回戦目は、スタートプレーヤーを交代します。これをスタートプレーヤーが1順する回数して、合計の点数で競い合います。

たしか、1回戦で、自分の得点カードを3枚ぐらい出せたと思います。
自分の出した得点カードというのは、ある程度、集めるタイルの指針になる気がします。
まあでも、1枚出してタイルの奪い合いして、1枚出してタイルの奪い合いして……の繰り返しなので、前に自分の出していた得点カードを覚えておくのは、けっこう大変です。
実はこれ、吸血鬼が題材になっているので、「吸血鬼と棺桶」とか、「僧侶とニンニク」は仲良しペアとか、そういう覚え方もあったよなぁと今になったら思いますが、そのときは、取りあえず覚えやすいものをということで、「美女」5色か、「赤色」5種類とか、そういうわかりやすい得点カードを中心に使っていました。
そして、得点カードも、出来る限り被るようなものばかり選ぶ。そうすれば、タイル争奪戦の時に、「美女」ばっかりとか、「赤」ばっかり集めればいいので、良い感じかも。

てなことを考えていますが、まあ、争奪戦は、早い者勝ちです。なかなか、欲しいカードは取れません。
まあそれでも、極端なシフトをしていますので、なんとか同じ様なタイルを集めて、得点計算に望むわけですが、

「よーし、そろそろわたしの得点カードが来るぞ」

と思うと、

「はーい、このカードが出たら、その次の得点カードが2枚捨てられます」

とかいう目に、バンバンあって、極端に集めていたわたしは、全然、得点が伸びなかったという。
このカードひどい。このカードを入れるということは、自分とあと2人の得点カードが考慮されなくなるということです。
あとの2人にもダメージを与えますが、自分も全然お得でない(笑)つまり、4人目がまるまるお得なのでは……。

結局、けっこういろいろなタイルを総合的に集めていたS本くんが、トップでした。極端作戦、あかんのかも。
いや、けっこう、和邇乃児さんがあの得点カード2枚捨てるカードを使いまくっていたので、下家のでこねぇさんとわたしは、モロにその影響をうけて、影響をうれなかったS本くんの漁夫の利的な勝利だったのでは……。

りんは、77点で3位でした。

  1. すいません、うろ覚えです。 []

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海よりも深く4

不思議な話になってきた……。
まあ、もともとが、占い師の予言からはじまった話だし、アレルギーのビリビリだって、ありえない話ではあったのですが。

幽体離脱に、テレパシー。

なんでもありだなぁと思うのですが、それでも、心の動きは極端でありながら、妙にリアルというか迫力があったり、納得させられたり。

そして、その不思議が物語のテーマと必然的に絡みあっていることがすごいなぁと思います。