夢の果て4 Pシリーズ12 夢の果てシリーズ4
トゥリオが、合流。
基本、スロウだけだとあんまり話が動かないというのはありますねぇ。リーみたいに、強烈な動機があるわけでもない。そこに、トゥリオが合流すると、ちょっとお話が動き出す感じがします。
でも、受動的なスロウだからこそ、Pシリーズ全体をつなげる中心にいるのかもしれないと思ったりもします。
あとのPシリーズの主人公たちが、けっこう出てくる3巻目。
こうやって見返してみると、緻密にそれぞれの人の関係全体をつくってからかきはじめたというよりも、やっぱりかいた順に話が膨らんでいった感じかなぁ。ロト氏とかも、「砂漠シリーズ」で見るのと比べると、そこまでの人とは思えない。
まあ、「夢の果てシリーズ」の中で見えている部分というのと、「砂漠シリーズ」で見えている部分は別なので、それはそれで、うまく機能している感じです。
うーん、今回のこのシリーズって、割とお話が時代順にならんでいる感じなのかな。でも、こういう編集の仕方をすると、物語が追加されたとき後半、時系列がバラバラになると思うんですよねぇ。例えば、「L7」とかは、まだかかれていないけど、おそらく「夢の果て」よりも前の時代の話になると思うし。
だから、この手の本は、かかれた順に並んでいる方がいいなぁと思っています。
まあ、売れなければ続かないので、売れそうな有名なのを前にもっていくというのもアリなんですが。
はじめて読んだ「Pシリーズ」は、多分、これです。
この頃のwingsは、ものすごくいい雑誌だったなぁと思います。あっというまに、どんどん路線変更されて行ってしまいましたが。物語として、硬派な作品が多かったし、少年マンガでも少女マンガでもない、他の雑誌では読めないマンガが載っていた印象でした。
今のところ、このお話がPシリーズの最大のハブになっていて、他のお話をつなげているところもありますね。
原点にして、最重要作。
まあ、トランプ計画のパスワード、あれではダメだろうとか、さすがに思うことはあるけれど。
今読んでも、古くもなっていないし充分に面白いです。
「感情がない」の杉浦次郎が読みたくて購入したラフスケッチなマンガ。
商業ベースというよりは、同人誌的な。
こういうのが、Kindleで買えちゃうというのは、嬉しい。まあ、ちゃんとマンガにしてから売って欲しいとか、いろいろ思うところはあるけれど。
こういう出し方でいいので、続きが読めたらしあわせなマンガってありますよねぇ。
「Pシリーズ」は、そんな感じの出方で、けっこういろんなところでかいていたシリーズをまとめて読むことができます。
実は、山田ミネコの「最終戦争シリーズ」なんかも、同人版も含めて、全部、こういう形で出してくれないかなぁと期待しています。
さて、本作。
勝手に召喚されたはいいけれど、あんまり勇者として適性がなかった人たちのお話です。はみだしものをかく視点は、シビアだけれど優しいと思います。