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藤子不二雄論 FとAの方程式

僕らよりも、ちょっと上の世代の藤子不二雄論。
僕らは、ドラえもんの連載あたりで生まれた世代なので、まさに、藤子不二雄全盛期だと思っているのですが、上の世代にとっては、ちょっと成熟しておとろえが見えてきた時期だという話は、世代によるギャップで、ビックリしました。

実感として、確かに、F氏とA氏に分かれたとき、わたしも、

「マンガによって、それぞれが完全にわかれてかいていたということを、なんで今までわからなかったんだろう」

と思ったこともあります。
自分の好みをみればF氏の作風であり、本棚を見れば藤子不二雄名義でも、F氏の本ばかりが並んでいました。

ごく普通にそこにあるものは、なかなか語られにくい。
そういう意味では、永井 豪や、松本 零士、花の24組以上に、いつもそこにあったのが藤子不二雄のマンガで、実は、いろんなことをそこから吸収しているのは、ふり返ればよくわかります。
そして、この二人がペアであったことの意味は、これを読むと少し見えてくるかもしれない。