花よりも花の如く5
個人のレベルでわかりあえることと、国家が、国策として他国の歴史や姿をゆがめて伝えることとは、切り離して考えていかなければならない気がします。
もちろん、個人のレベルで交流していって、かわりあうというのは、ものすごく大切なことで、これからもどんどんすすめていかなければならないのは、もちろんなのですが。
そして、どんなにいい仕事をしても、認められないときもあるということも、心のどこかには留めておかなければ。
いまだに赤を見ると、
「シャア専用だ!」
「3倍だ!」
と思う世代には嬉しい1冊。
まあ、歴史を知っている者にとっては、目新しいことは少ないと思います。
でも、自分の中で、
「あの時代はぬけているわ……」
ということがあれば、読むと流れをつかむことができます。
まあ、わたしは、グリプス戦役以降のことは、あんまり知らないので楽しめました。
ただし、歴史の表舞台でのことが中心なので、アクシズでシャアがなにをしていたのかとか、そういうことは、わかりません。
評伝シャア・アズナブル 《赤い彗星》の軌跡 上巻 (KCピ-ス)
皆川 ゆか / 講談社(2006/12/07)
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大好きなWebサイト、「哲学的な何か、あと科学とか」が本になりました。
ということで、購入。読みました。
まあ、1回は、Webで読んでいるんですが、どうしても、パソコンで読んでいると流し読みになるんですね。本で読むと、理解も深まる気がします。気のせいかもしれませんが。
しかし、考えれば考えるほど、わからなくなっていく世の中。そして、だからこそおもしろい(笑)
最近のWebでは、人の顔の見える科学史とか、数学史とかが、紹介されていて、それもメチャクチャいいです。
昔は、科学とか、数学、音楽なんかで、歴史を教えることをバカにしてたんですよ実は。
誰が発見しようと、真実は1つ!
とか思って。
でも、その発見したこと、理解した真実は、実は、その人と離れがたくしっかりと結びついているなぁというのが、よくわかります。
実は、哲学入門である「ソフィーの世界」は、途中から、ストーリーがおもしろくなくなって(爆)、ダメだったんですよ。
哲学は、物語ではなくて、こういう書き方の方が、良く理解できるのかも。
割と物語至上主義なわたしとしては、そう思うのは、珍しいです。
これ、若い間に読んで欲しい本ですね。
そして、作者のように、人生を誤……(以下自主規制)。
あとがきは、Webには、ないからね。衝撃的だわ。
わたしの歴史の主な知識のほとんど、なぜか、大昔、兄貴がしゃべってくれたことが元になっております。
昔は、兄貴も、それなりに情熱的にしゃべってたということだなぁ。
で、「功名が辻」の話も、だから、多分、兄貴に話してもらっていたのが、原型としてはいっているはず。
兄貴が面白いといった司馬 遼太郎ものは、「国盗り物語」とこの「功名が辻」だったような記憶があります。
わたしは、歴史小説は、中学校から高校ぐらいに1番読んでいたのですが、動機がけっこう不純で、楽しくてテストの役に立つとか思って読んでいました。
だから、「功名が辻」とか、あんまり有名人(テストに出てこない人)が主人公の話は、読んでなかったのですね。
そんな「功名が辻」も、NHKの大河ドラマになり、書店で見かけることも多くなりました。
で、ねぇさんが、読んでみたいなぁと言ったので購入したのが、大河ドラマが始まる前なので、2005年の年末ぐらいだったと思います。
そのあと、ねぇさんが、読んで、NHKドラマも楽しんで、だったのですが、わたしは、あんまりテレビを見ないので放置してました。
けっこう、楽しそうでした。
で、受験勉強からもはなれた今(爆)、読んでみようと。
司馬 遼太郎を読むのが、メチャクチャ久方ぶりです。中、高校時代に、戦国のメインストリートもの1を読んで、あと、なぜか、「韃靼疾風録」とか、「龍馬がいく」とかを大学時代に読んでました。
幕末ものもおもしろいと聞いていたけど、「跳ぶが如く」がわたしの性に合わなくて、それ以外は避けていた感じですね。 2
新選組は、兄貴の評価が低かったので、ずっと読まなかった。いかに影響力があったかよくわかりますね。でも、これは、川原 正敏の「修羅の刻」や、木原 敏江の「天までのぼれ」にであって、20代ぐらいのときに、「燃えろ剣」とか読んだら、とてもおもしろくて、あと新選組にもけっこうはまりました。
で、今回の「功名が辻」。
読む前のイメージでは、バカな旦那さんとそれをもり立てた賢い猛烈奥さんの話?
あぁ、司馬 遼太郎って、おもしろかったんだなぁと再確認しました。
なんか、確かに、説教くさいというか、自分の価値観を語るために、上手に人の性格をつくっているところは、あると思うまですが、読んでみて、伊右衛門も、千代も、かわいいですねぇ。
欠点のない人間としては書いてないです。
はじめは、千代の賢しさが目立つのかなぁと思っていたのですが、伊右衛門の方も、彼だからこそ、一途に駆け抜けていったんだなぁという感じが見えます。
なんか、夫婦が同じ夢を見ててしあわせそうだ。
司馬 遼太郎 / 文藝春秋(2005/02)
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