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クジラの子らは砂上に歌う18

皇帝と主人公の関係がみえてこないなぁ。同一人物の過去と未来みたいにも見えるのだが、今、皇帝がいることを考えると違うか。

命を吸い取る牢獄でもある泥くじらを、それでも、故郷として愛しているというところがおもしろいところです。と、これは、この前も書いたか。
でも、故郷って、まさにそんないろんなものが、ごった煮で入っているところだなぁと。

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クジラの子らは砂上に歌う17

刑場であり罰でありながら、故郷であったりゆりかごであったりするというクジラの在り方が、凄いなぁと思います。

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クジラの子らは砂上に歌う16

うーん、直近で「進撃の巨人」の最終巻を読んだせいかもしれませんが、実は、このクジラの子らは砂上に歌うは、進撃の巨人と同じことを語ろうとしているのかもしれません。
いがみ合った罪を犯した者同士が、どうすれば理解し合って、手を取り合うことができるのか。

その困難さと奇跡。…そして、その先の絶望というかやるせなさまでかこうとしているのかなぁ。

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クジラの子らは砂上に歌う15

どんなことにでも、犠牲はある。
立場によって、その「小さな」犠牲の規模は変わる。

世界全体から見れば、泥クジラの民全部の命は「小さなこと」かもしれない。
また、泥クジラの民からすれば、周りの世界の不条理や苦しみは、自分たちの命と引き換えにできるほど大きなことではないのかもしれない。

世界系の物語が問い続けてきた答えのない問い。
それでも、血を流しながら、考えていく。
贖罪すらも、罪を犯さずになすことができないボクたちは。

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クジラの子らは砂上に歌う14

さて、ここにあるのは物語だ。
そして、この物語はフィクションだ。

では、キミの中にうまれた情動はフィンションか?