北原文野,読書オフィス漫,北原 文野,夢の果て,夢の果てシリーズ,Pシリーズ

夢の果て6 Pシリーズ14 夢の果てシリーズ6

「夢の果て」最終巻。
まあ、Pシリーズって、ほぼ悲劇なのですが、その中でも、なんとか未来につなげる種を残しているところが、読み続けたいと思わせるところなのだと思います。

高校時代ぐらいから読んでいるので、もう30年以上読んでいることになるのですが、何度も読み返したくなるお話です。そして、何回読み直してもいろいろ発見があります。

石ノ森章太郎,読書マンガ,マンガ日本の歴史,中公文庫,中央公論新社,政治,歴史,王朝国家と摂関政治,石ノ森 章太郎

王朝国家と摂関政治 新装版マンガ日本の歴史6

藤原氏の台頭から全盛へ、そして、貴族の時代から武士の時代へと。
うーん、武家がクローズアップしてくると、ちょっと辛い時代だなぁと感じます。

米沢嘉博,読書ドラえもん,マンガ,松本 零士,永井 豪,河出文庫,河出書房新社,米沢 嘉博,藤子不二雄論

藤子不二雄論 FとAの方程式

僕らよりも、ちょっと上の世代の藤子不二雄論。
僕らは、ドラえもんの連載あたりで生まれた世代なので、まさに、藤子不二雄全盛期だと思っているのですが、上の世代にとっては、ちょっと成熟しておとろえが見えてきた時期だという話は、世代によるギャップで、ビックリしました。

実感として、確かに、F氏とA氏に分かれたとき、わたしも、

「マンガによって、それぞれが完全にわかれてかいていたということを、なんで今までわからなかったんだろう」

と思ったこともあります。
自分の好みをみればF氏の作風であり、本棚を見れば藤子不二雄名義でも、F氏の本ばかりが並んでいました。

ごく普通にそこにあるものは、なかなか語られにくい。
そういう意味では、永井 豪や、松本 零士、花の24組以上に、いつもそこにあったのが藤子不二雄のマンガで、実は、いろんなことをそこから吸収しているのは、ふり返ればよくわかります。
そして、この二人がペアであったことの意味は、これを読むと少し見えてくるかもしれない。

聖悠紀,読書エピタフ,メディアファクトリー,聖 悠紀,超人ロック,MFコミックス

超人ロック エピタフ1

けっこう、いろんなことを忘れていますが、銀河帝国時代をロックが回想するみたいなお話です。この頃は、目ん玉コンピュータが銀河を支配していた。
懐かしいけれど、懐かしすぎて忘れてるわ……。

でも、この振り幅の大きさが、「超人ロック」というお話の壮大さを表現しています。

読書,鶴谷香央理メタモルフォーゼの縁側,単行本コミックス,鶴谷 香央理

メタモルフォーゼの縁側3

物語の進むスピードが、なんとも気持ちいいお話です。
メタモルフォーゼということで、最初、題名からのイメージでは、主人公の女の子がクリエーターに成長していくみたいなお話を考えていたのですが、この中のメタモルフォーゼは、もっとゆるやかな変化みたいな感じですねぇ。

おばあちゃんの方も変化していくし、主人公もクリエーターになるとか明確なものではなくて、もっと一歩を踏み出すみたいなモヤッとした変化です。
でも、そういう変化が丁寧にかかれていて、フッと表れる不安や憂鬱でさえ、優しい肌触りでとても気持ちいいです。