元禄無頼 下之巻
なんか、男だけで完結していてもいいのに、そこにお藤みたいな女の子を入れてくるところが、まあ、栗本 薫の色気があるところなのかなぁと思ったりします。あと、最後になんか歴史に絡めていくところも、物語というものに対する色気があるんだろうな。
しかし、男はみんながみんな、破滅に向かって一直線という感じですねぇ。やり過ぎ感ありますが、これは、そんなどうしたって風に書かないわけにはいかった物語なのだろうなと思います。切実に。
ケーブル、ビショップのラインの話だけではなくて、アポカリプスまで絡んでくるのかぁ。
凄いごった煮感があります。
そして、ビショップの過去。過去?未来の過去。
どう着地しているのか?
さすがに、年刊のシリーズ本を読むのに1冊3年かかっていたらまずかろうと、この巻から、ちょっと読み方を変えてスピードアップしています。前の巻の感想から3カ月。
ということで、ちょうど10年前のSFです。
まあ、前巻ぐらいから、メチャクチャ読みやすい作品ばっかりになっているし、もうちょっとスピードアップして、3カ月に1冊ぐらい読めるようになったら……1年で4冊ぐらい読める予定なので……2025年ぐらいになれば追いつくと思います。
今回、印象に残ったのは、「機巧のイブ」、「百万本の薔薇」、「Wonderful World」、「銀河風帆走」あたりです。「機巧のイブ」はなんかで有名になっていて作者はしらないけれど題は知っていた。「百万本の薔薇」の高野 史緒は「ムジカ・マキーナ」でうまいのは知ってるし、「機巧のイブ」はなんかで有名になっていて題は知っていた。瀬名 秀明も有名どころ。今まで、そんなにわたしの心に引っかかるところはなかったのだが、今回は良かった。ということで、有名どころというか話題になっていた作品はやっぱりおもしろいなぁと確認した感じです。
まあ、「銀河風帆走」は、「創元SF短編賞」の受賞作で、まったくノーマークですが。
なんか、わかりやすいお話を好む傾向になって生きているなぁと思います。年取って、あんまり考えたくないのかも。そうすると、「SF読んでる意味は?」って、ちょっとなる気もしますが、ミステリーよりも、こっちの方が、ずっと好きなんですよねぇ。