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ガラスの大エレベーター ロアルド・ダール コレクション 5

えーと、ロアルド・ダールの基本は、ブラック・ユーモアなんかじゃないと思います。
多分、基本は、「子どもの想像力」。それも、どうしようもない方の。

だからこそ、子どもにとっては、腑に落ちるところがあるんだろうなぁと思います。

大人なら、眉をしかめます。
しかめられたっていいんだと思います。
でも、止めたって、おもしろければ読んじゃうものだし。

35人の子に、「チョコレート工場の秘密」を読んで、少なくとも2人の子が、この「ガラスの大エレベーター」を自分で買って読んだというんだから、たいしたもんだと思います。

でも、チャーリー、金持ったとたん、イヤな子どもになったな。
というのは、もちろん、大人の感想です。

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ぼくのつくった魔法のくすり ロアルド・ダール コレクション 2

これは、「チョコレート工場の秘密」以上に、なーーんも考えてない話です。

いじわるなばあちゃんといわれていますが、わたしは、わりとこのおばあちゃん好きですけどねぇ。

いやな人は、いない方がいいという本音なら、そんな本音は表に出さない方がいいと思ってしまいます。
というか、それ全部、自分に返ってくるから…とか、気の弱いわたしは考えてしまいます。

でも、おもしろいのがくせ者です。

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チョコレート工場の秘密 ロアルド・ダール コレクション 2

ずーーっと、ちょっとずつ子どもたちに読み聞かせしていた「チョコレート工場の秘密」です。
自分では、もうちょっとはやく読めていたのですが、感想は、バタバタしていたので今になりました。

実は、この柳瀬訳、はたして本人がいうほどいい訳かどうかは、ビミョーです。
なによりも、読み聞かせして思ったのは、これは目で見る文章であって、声に出して読む文章ではないなぁということです。
なんか、微妙に読みにくかったです。

でも、それにもめげずに、子どもたちはよく聞いていましたし、楽しんでいました。

多少、「うーん」とヘンな感じに思うところはあります。
結局、大人にとっての「いい子」っていうのが、1番いいという話なのかということとか、ワンカさんは、いいなりになる子どもがほしかっただけなのかとか?
たしかに、チャーリー、この作品の中では、1番自己主張が少ないです。

でもそれよりも、この本は、ロアルド・ダールの尽きない、ほとんどタガのはずれた想像力を楽しむ本なんだと思います。

特に、工場の中にお菓子の大草原が広がるシーンは、圧巻です。
目をとじて読みきかせしていると、あっちこっちから、ため息がもれていました。

映画では、けっこうどぎつい色の人工的なものになっていましたが、わたしのイメージは、もうちょっと自然なものでした。

それは、それぞれの子どもたちが、ベストなのを想像しているんだと思います。

読み聞かせの期間中に、映画に足を運んでくれた子どもたちが何人も。それから、この本を買って読み始めたよという子が、少なくとも2人。

ほんとうに、子どもにとっては、おもしろいお話なんだなぁと再確認しました。

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指輪物語7 追補編

とうとう、「指輪物語」終了です。

けっこう、この最終巻は、くるしかっけど……。読み飛ばしたところも、多いですが……。年表には、興味がない人間なんですよ~。
トールキン。この人も、これをみると壮大なる「オタク」です。
年表に興味がないのは、実は、想像力がないからかもしれない……なんて思ってしまいました。

でも、ちょっと、彼らのその後なんかがわかって、嬉しかったかもしれない。

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指輪物語6 王の帰還 下

結局、去年中には読めずに、今年に入ってから読み終えました。

けっこう意外だったのが、指輪を火の山に放り込むのが、物語の前半だったことですねぇ。
でも、それから後に続くお話は、この長い長いお話の大団円にふさわしいものだと思いました。

むかしよんだときの記憶では、フロドがエルフたちと行っちゃう状況は、とっても、重苦しいものだという印象だったのですが、もしかすると、そうでもないかも。

「優しい心の贈り物である憐れみを軽んじてはいけない」

というのは、今回、あぁ、わたしのモヤモヤとしていものを言葉にしてくれたセリフだなぁと思った。

「不便でしたが、不幸ではありませんでした」

という言葉が、あたかも、正解のように語られるたびに、

「かわいそう」

という言葉が非難されるたびに感じていた違和感。
それが、ちょっとすっきりしました。

不幸であるかどうかは、やっぱり、人それぞれの状況によって違ってくるのものです。
ときに、人の同情が、人を救うこともあります。
それを否定すると、なんだか、住みにくい世界になってしまうような気がします。

優しさは、やっぱり、優しさとしてうけとめていきたいものです。

さて、後は、追補編だけです。

文庫本1を持っているのに、わざわざハードカバーを買ったのは、この追補編を読んでみたかったからです。
あとで、文庫で、これも出て、ちょっとショックをうけてしまいましたが……。

  1. 全6巻の字がメチャクチャ細かいやつです []