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紛争でしたら八田まで1

多分、「ゴルゴ13」と同じぐらい世界各地の紛争に詳しくなれる本。
まあ、わたしは、あんまり「ゴルゴ13」読んだことなくて、どっちかというと、「エロイカより愛をこめて」で勉強(笑)したクチです。まあ、あれは基本、東西対立ですけどね。
まあ、妙に大航海時代に詳しいのも、同じく青池 保子の「エル・アルコン-鷹-」とか「七つの海七つの空」のおかげです。あと、コーエーの「大航海時代」とかな。

まあ、ものがたりの中で、なんでそうなっているのかというのが語られるのは、普通に報道を読んだりするよりもわかりやすいです。単純化されているところ、リアルを伝え切れていないのに読者にリアルと感じさせてしまうという功罪はあるかもしれませんが。

それでも、そういう問題があると世界に発信し続けることは大切で、見えない問題は「ない」ことになってしまうので。

もちろん、世界は「ズバリと解決」とはいかないのですが、チセイの力が発揮されるのをやっぱり期待しています。

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三体

Kindleでセールをしていたので。あと、兄貴もおもしろかったといっていたので。話題の本ですよ。ちょっと、遅いかもしれませんが。
そして、Kindleということで、アレクサに読んでもらっています。

ということで、名前の雰囲気とかは台無し(笑)で、読んでいます。シツヨシとか、ヨウブンキヨシとか。今、Kindleのテキストを確認して、ヨウさんには、葉さんと、楊さんの2種類いることをしった。葉さんの娘が楊さんなのね。
葉さんと楊さんが結婚するとき、親戚同士みたいな話があって、同じヨウさんだと思っていました。
いいのよ。ストーリーはちゃんと追いかけられているから…多分。

物語の出だしは、1967年の中国。
SFとは思えないスタートです。わたしは、時代背景的なものもあると思うし、ちょうど最近読んだということもあって、けっこう平井 和正のウルフガイっぽいと思って読んでいました。なんか、その時代の空気みたいなのが、濃厚に流れている感じです。

VRゲームの部分と現実のパートが、どう繋がるのかと思っていたらものすごい力業でつながって、おもしろかったです。
リアルをコツコツつみあげる部分と突拍子もない部分のバランスがものすごくわるい気もするのだが、そこが、ものすごい魅力的ですねぇ。

史強が、特に後半の史強が、かっこいいですねぇ。ハードボイルド。
ラストシーンの史強も、物語のラストにふさわしい感じで好きです。

三体人の悪意あるメッセージには、震えました。

劉 慈欣,
大森 望,光吉 さくら,ワン・チャイ
早川書房
発売日 : 2019-07-04

読書あだち 充,マンガ,リアル,子ども,文藝別冊,河出書房新社,高橋 葉介,KAWADE夢ムック

高橋葉介 総特集 怪奇幻想マンガの第一人者 文藝別冊

絵柄からして、ものすごく昔からいた人だと思っていて、中学生ぐらいの頃は、昔の作品が単行本化されたものを読んでいるのだと思っていました。でも、けっこうリアルタイムに作品に触れていたんだなぁということを理解しました。この感じは、あだち 充のときにも感じたな。
情報がとれる方法が限られていたということもあるし、昔はコミックスになるまでけっこう時間がかかった(特にマイナー系は)ということもあるけれど、良く考えると、あの頃と今の自分の時間に対する感じ方が、全然違っているからだろうなぁと思い至りました。

昔は、1年といえばすごい長かったし昔だったんだよなぁ。今は、あっという間というか、10年ぐらい前だと「ちょっと前」ぐらいの感じしかないです。
でも、子どもの頃に感じた時間の長さの感覚というのは、修正されることなく残っている。意識して考えると変な感じです。

だから、この本とどんな関係があるかというと、ないんだけれど。
でも、その変な違和感をいろんなところで感じさせてくれるのは、高橋 葉介かなぁと、こじつけたくなったりもします。

高橋 葉介みたいな絵柄の人はいない。高橋 葉介が、なにかに寄せてかくことはあっても、そこには必ず高橋 葉介という印がついていてひと目でわかる。
なんなだろう、魔物も人間も、背景も全部、高橋 葉介という色っぽさがあって好きです。

ものすごく、日本のいろいろな作家に影ながら影響を与えている人だと思います。

あと、諸星大二郎との対談もおもしろかった。駿夫も、読んできて欲しかった(笑)

もちオーレ,箕田海道,読書もちオーレ,マンガ,リアル,病月,箕田 海道,電撃コミックスNEXT,

病月1

もちオーレ原作。
もちオーレって、割といろいろ問題があってもラブラブ、ホワホワな雰囲気があるのですが、これは、完全にストーカーになっている感じのヤツです。
まあ、双方がなっとくしていたら恋愛で、「無理」って思ったらストーカーなので、その距離っていうのは、正直リアルでも微妙な感じですよねぇ。

まあ、怖いというのはあるけど、花絵のその場しのぎの対応も、かなり問題だと思います。

でも、それもまた、今までのもち作品でもかかけていめことで、このマンガもしかして、今までの自分のかいてきたものの暗黒面をかこうとしているのかも。

どう着地させるつもりだろう。

田辺聖子,読書ジョゼと虎と魚たち,リアル,映画,角川文庫,,鬼の女房,KADOKAWA

ジョゼと虎と魚たち

昔、実写映画してたときにポスターを見たことがあって、ちょっと興味があったのです。
で、アニメ映画がつくられたということで予告編とか見て、惹かれて、映画を見に行きました。

この本を買ったのは、映画を見に行くちょっと前かな。本屋で見かけたときに、「えっ、短編なんだ」とちょっとビックリして購入しました。

映画は、甘いお話だといえばそうなんですが、とてもよくできたわたしは好きなお話でした。
絵本のあたりの伏線の回収具合とかは、本当に良くできていた。

でまあ、あんな感じのお話を期待して読んだのですが、全然、雰囲気はちがいますねぇ。

でも、これはこれで、なんか凄いいい肌触りで良かったです。

基本、田辺 聖子というと、おっちゃんおばちゃん小説なイメージが。ウチの父が好きだったんですよ。昔、このサイトで父の追悼文のつもりで「鬼の女房」の感想も書きました。なんと、サイト吹っ飛び事件のせいで、なくなっちゃったのですが。

で、この本の短編集も、イメージ、おっちゃん、おばちゃんのイメージでした。映画みたいに、若々しい感じはあんまりない(笑)
そして、もともと、おっちゃんおばちゃんぽかったわたしが、リアルなおっちゃんおばちゃんになっていますので、まあ、おもしろくないわけがないという。

ジョゼは、わたしのなかでは映画のビジュアルイメージに若干ひっぱられていますが、恒夫なんて、おっちゃんです(笑)
そして、この時代から、ツンデレって、ちゃんとあったんだという。

なんだろう。どの小説も毒がないわけではない。でも、ものすごくおっとりしているというか、上品(?)な感じがするんですよねぇ。悪意が表面にでてこない。諦観している感じなんでしょうか。それがすごく気持ちいいのです。
なんでだろう。関西弁のせいかもしれないです。

特に、「ジョゼと虎と魚たち」のラスト1ページの言葉は、ものすごい衝撃的。衝撃的なくせに、全然、激しい言葉ではなくて。
田辺 聖子、つくづく、凄い小説書きだなぁと思いました。