ワン・チャイ,光吉さくら,劉慈欣,大森望,泊功,読書アシモフ,三体,光瀬 龍,劉 慈欣,文学,早川書房,百億の昼と千億の夜,SF

三体3 死神永生 下

第3部で完結。
56億7000万年を超えて

今まで読んだ中で1番スケールが大きいSFって、おそらく光瀬 龍の「百億の昼と千億の夜」だと思います。
まあ、アシモフの短編で、「光あれ」って宇宙創造しちゃうのもあったから、記憶にないだけで実は他にもあったかもしれないれど。

まあ、56億7000万年というのは、まあ、かなりのスケール。
今回、「三体」は、その記憶に残っている「百億の昼と千億の夜」のスケールを超えていった感じがありますねぇ。

それも、ほぼ主人公の個人の体験で。その大半が、選択の失敗の連続であったといいきってしまう鬼みたいなところはありましたが。

スケール感が、もう、バグっておかしくなるぐらいな感じで、なんというかSFらしい。
いや、小説としてのできはあきらかに第1部だし、エンターテイメントとしては第2部が圧倒的におもしろかったと思います。
でも、第3部は、圧倒的にSFとしてやりきった感があります。

いや、けっこう上巻は、それでも文学だったような気も。下巻はまあ、ゴチャゴチャしてるといえばそうなんですが、凄い、ここまでやるのという感じが強かったです。

「三体」、おもしろかった!!

ワン・チャイ,光吉さくら,劉慈欣,大森望,泊功,読書ワン・チャイ,三体,光吉 さくら,劉 慈欣,大今 良時,大森 望,早川書房,泊 功,SF

三体3 死神永生 上

あいかわらず、おもしろいです。
そして、なんというか、この作者の1番に下に流れている底意地の悪さも健在です。

まあ、1巻目の三体世界を呼び込んだ絶望、2巻目では作品のテーマそのものでもあった暗黒森林の考え方や宇宙艦隊の戦闘と、まあ、よくもそんな「悪意」を思いつけるなぁと思っていましたが、3巻目も凄いですねぇ。

まあ、主人公の程心が、ひどい目にあうあう。
容赦ないなぁと思います。この人と大今 良時は、本当にキャラクターに対して容赦ない。あと、三体世界の手のひら返しとか。
それでも、全体の物語のトーンとしては、あんまり暗くなりすぎない感じが絶妙。
そして、人間同士のドラマや、メロドラマが、ちゃんとSFの中で機能している。

もちろん、そのバランスの取り方だけでなく、古今東西のいろいろになSF(小説だけではなくて映像なども含めて)のなかで遊んでいる感じもものすごくあって、楽しさに繋がっている。
いや、知子がとうとうサイボーグとして出てきたり、思いつくおもしろいことを惜しげもなく投入している感じがあって楽しいです。

さて、後半戦。
「死神永生」。死なない死神という意味かな。死神とはいったい。

劉 慈欣,
大森 望,光吉 さくら,ワン・チャイ,泊 功
早川書房
発売日 : 2021-05-25

ワン・チャイ,光吉さくら,劉慈欣,大森望,読書ウルフガイ,ハードボイルド,リアル,三体,劉 慈欣,大森 望,平井 和正,早川書房,SF

三体

Kindleでセールをしていたので。あと、兄貴もおもしろかったといっていたので。話題の本ですよ。ちょっと、遅いかもしれませんが。
そして、Kindleということで、アレクサに読んでもらっています。

ということで、名前の雰囲気とかは台無し(笑)で、読んでいます。シツヨシとか、ヨウブンキヨシとか。今、Kindleのテキストを確認して、ヨウさんには、葉さんと、楊さんの2種類いることをしった。葉さんの娘が楊さんなのね。
葉さんと楊さんが結婚するとき、親戚同士みたいな話があって、同じヨウさんだと思っていました。
いいのよ。ストーリーはちゃんと追いかけられているから…多分。

物語の出だしは、1967年の中国。
SFとは思えないスタートです。わたしは、時代背景的なものもあると思うし、ちょうど最近読んだということもあって、けっこう平井 和正のウルフガイっぽいと思って読んでいました。なんか、その時代の空気みたいなのが、濃厚に流れている感じです。

VRゲームの部分と現実のパートが、どう繋がるのかと思っていたらものすごい力業でつながって、おもしろかったです。
リアルをコツコツつみあげる部分と突拍子もない部分のバランスがものすごくわるい気もするのだが、そこが、ものすごい魅力的ですねぇ。

史強が、特に後半の史強が、かっこいいですねぇ。ハードボイルド。
ラストシーンの史強も、物語のラストにふさわしい感じで好きです。

三体人の悪意あるメッセージには、震えました。

劉 慈欣,
大森 望,光吉 さくら,ワン・チャイ
早川書房
発売日 : 2019-07-04