天の華・地の風 完全版 3 私説三国志
3巻冒頭で、いきなり関羽が死んでいて、展開はやすぎだろうと思いましたが、実は、そこから益州取り後の回想が始まります。
あいかわらず、読みやすいです。
そして、蜀の人って、いい人ばかりのイメージがあったのですが、本当は、こんな感じでそれぞれの思惑はきっとあったんだろうなあと思いました。
3巻冒頭で、いきなり関羽が死んでいて、展開はやすぎだろうと思いましたが、実は、そこから益州取り後の回想が始まります。
あいかわらず、読みやすいです。
そして、蜀の人って、いい人ばかりのイメージがあったのですが、本当は、こんな感じでそれぞれの思惑はきっとあったんだろうなあと思いました。
周腧亡き後ということで、孔明に乱暴狼藉を働くものもなく精神的に悶々としているだけの2巻です(笑)
精神的に悶々の原因は、龐統が、玄徳にかわいがられているから。
このあたりの書き方は、他の三国志とはひと味違うのですが、なかなか説得力があって楽しいです。
そして、龐統も……。
孔明、悪いやっちゃ(笑)
妹に紹介したのはわたしのような気もしますが、わたしは今まで読んだことがなかった江森三国志「てんぱなちかぜ」です。
実は、けっこう苦しい展開を予想していたのですが、けっこうあっさりというか、サクサク読めました。
理由のその1は、文体ですね。この人の文体は、ものすごく読みやすい。この辺、自分が読みやすいと感じる文体がどんなものであるのかというのは、よくわからないのですが。でも、文章上手いと思います。
理由のその2は、ビックリするぐらいストーリーのオーソドックスなつくりです。
これは、「やおい」としての物語のつくりも、「三国志」としての物語のつくりも、ものすごく王道。少なくとも、ここまで王道なつくりのお話がでてくるとは思いませんでした。
周瑜×孔明なわけですが、もちろん、普段精神的に優位に立てる方が、受けなんですよ(爆)
そして、傍らには、理解者の読者の分身的な女の子もいる。
このあたりのものって、まあ、好まれるタイプの話っていうのは、この20年ぐらいかわってないのかもしれない。でも、これが書かれた20年前というのは、だんだんとこういうタイプの話が増えてきた時期のなので、ものすごくこの物語って、基本に忠実なんだと思います。
三国志としてのつくりも、多分、正史の方をより元にしている感じです。
まあ、ツッコミどころとしては、たかが絵ぐらい、複製すればいいだろう……とか、あるんですけどね。
でも、まあ、それぞれのキャラクターが、可愛らしくもあり、ほとんど無理なく上手いです。
孔明、30歳とかいわれると、年齢的にはギリギリやなぁとか思いますけどね。
でも、浮かぶ映像は、人形劇の人たちとか、小林 智美の絵なので、ほぼ抵抗ないです。
まあ、そのあたり、男の人は、わたしがやおいにあんまり抵抗がないということを差し引いて考えてもらわないといけないかもしれませんが。
赤壁からはじまって、全10巻。けっこう、落ち着いたスピードでのストーリー展開のようです。
続きが、けっこう楽しみです。
「12月の唯」以前の作品だそうです。
実質、デビュー作かな。
そして、今に続く小山田 いく色は、やっぱり強いです。
しかし、昔は、なんでたがみ よしひさと小山田 いくが同一人物だと思われているのかわからなかったのですが、こうやって、八頭身キャラをかくと……。
そして、内容的にも……。
たしかに似てるわ。
「精霊紀行」のころのたがみ よしひさにですけど。
あと、うちのねぇさんは、「五百羅漢」という名前に反応しておりました。
いや、小山田 いくなら、もっと名作あるから……。
「すくらっぷ・ぶっく」に続いていく「小山田いく選集」の1巻目です。
読んだことないのばっかりでした。
わたしが追いかけられた小山田いくは、少年チャンピオンに連載されたものだけですからねぇ。
「きまぐれ乗車券」は、国鉄の時代のお話です。でも、こういういなかの人情ものって、あんまり古くならないのかも。
最近は、原稿がなくなって、割ときれいに復刊されるのですねぇ。
昔は、ひどかったから。1ページなくなった「天地を喰らう」とかは、なんの説明もナシに、あんな絵が出てきますからねぇ。
ところで、気になるのは、「くすのき亭の日々」。
ホラー風味の人情物を目指したみたいな感じですが、マジで、こんな展開こわいって。
しかも、毎回毎回。
お払いしてもらえ~!!
「すぺしゃる料理人」、「約束」は、どっちも好きです。
ふっと体が傾く感覚は、味わってみたいかも。