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好きなままで長く

10年ぐらい前には、銀色 夏生の詩集なんかを読んでたんですねぇ。
そして、そのまま10年間、なぜか読みかけの詩集が、バックの底で眠っていました。

今回、発掘して、続きを読んで、読み終わりました。

なんで、10年間もほっといたのかというと……謎ですねぇ。それほど、詩集とかは、しっかりと読む方ではないので、読み出せば、あっという間に読み終えるはずなのに。
うーん、気分じゃなかったとしかいいようがないですね。

あぁ、この人のなんか、色んな思いもよらない言葉を結びつけていく詩が好きだったなぁとしみじみしました。
そして、この人のエッセイは、まったくもって面白くなく、読みにくかったことも。

この10年で、わたし自身、いろいろ変わったり、変わらなかったり。
どんな風に受け止めるようにかわったのか、興味あります。

なんか、前より言葉のつながりにこだわって読んでいる気がする。

好きなままで長く (角川文庫)

銀色 夏生


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新ロードス島戦記3 黒翼の邪竜

次から次へと不幸が押し寄せてくる(笑)、スパークくんのロードス島です。
今回も、これでもかというように、不幸が押し寄せてきます。そして、一難去ったと思ったら……。

でも、歴代の主人公のうちで、1番人にめぐまれてもいるかも……。

まあでも、そうしないと、灰色の人がいない今、あんまり安定するとロードス島自体が滅びかねないですからねぇ。

この人がいつの日か、ロードスの統一王になると思っていたのですが、そうでも、ないのかなぁ。

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13

2008年初の小説の感想です。 

古川 日出男。「13」。すごい。
久しぶりに、小説をワクワクしながら読んでいる自分を発見した気がします。

もちろん、いつもどんな物語を読んでるときも、けっこうワクワクしているのですが。
でも、普段は、「物語」がおもしろいと思っているのですが、この本に関しては、「小説」がおもしろいと思ったのです。

なんというか、読んでいて、ものすごく密度の濃いものを読んでいるような充実感がありました。なんか、翻訳物の小説を読んでいるときに感じる充実感と似ています。

昔、「砂の王」というメチャクチャかっこいい小説がありました。ウィザードリィというテレビゲーム1のノベライズ。
ウィズ自体、すごくおもしろいゲームなのですが、その小説は、ゲーム以上。尋常じゃなくおもしろかったのです。
1巻だけ刊行されて、未完の小説。
でも、1巻だけで、無茶苦茶おもしろい。まさに、傑作。

続きはでないのか……と待ち続けて10年以上。
「砂の王」の続きが、別の小説として書かれているという噂を聞きました。
それが、古川 日出男の「アラビアの夜の種族」でした。

今回は、この「アラビアの夜の種族」にたどり着くために、ちょっとつまみ食いのつもりで読んだだけだったのですが……。

 あぁ、やっぱり、この人、おもしろいや。

第1部のイメージは、ずっと諸星 大二郎でした。
わたしの中では、響一も、ウライネも、ローミも、みんな諸星 大二郎のキャラクターで動いていました。

でも、第2部に入って、一気に違うものに。もう、今まで見たこともない映像です。

この落差がすごい。
えっ、どんなふうにつながるの??
えっ、でも、ピッタリくる!!

そして、なによりも、あのラスト!!

ということで、以下、ネタバレありです。

  1. 正確には、ゲームボーイのソフト []

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千里眼 The Start

えーと、「催眠」が、全然、わたしにはあわなかった松岡 圭祐です。

次があわなかったら、バイバイしようと思って「千里眼」を読み出そうとしていたのですが、角川の方で、新シリーズがはじまったということで、最新作の方が面白いだろうということで1、こっちを読み始めました。

で、感想ですが、これは面白かったです。

まあ、やっぱり、キャラクター的にしっくりはこないところもあるんですけどね。主人公が、女の子(?)だから採点が甘くなっているのかもしれませんが。

相手の思考を表情から読み取るというのは、「催眠」に比べれば確かにリアルになったのかもしれませんが、あり得ないままです。

だいたいにして、人に本当に「そんな感情があって」、「そんなことを考えている」というのは、実は本人以外にには知りようがない(というか、本人にすら知りようがない)。
その表情が、その感情を表しているとしたら、それは、「その表情」と「その感情」が、イコールで結ばれているわけではなくて、「その表情」をする感情を総称して「その感情」という名前で呼んでいるにしかすぎないのです。

えーと、あんまり上手に説明できないなぁ。
まぁ、ある程度は統計的には大雑把な感情はわかるかもしれないけれど、思考まで読み取ることは無理ということです。

にもかかわらず、コレが面白かったのは、「千里眼」と呼んじゃうことで、もうそういう理屈はすっとばして、「超能力」なんだということをわたしが理解したからだと思います。

そう、これは、筒井康隆の七瀬と同じような超能力者の物語なのです。
しかも、普通、そういう超能力は、人にはばれていけないのに、世間的に有名になってしまっている。思えば、けっこう悲惨な状況かも。

でも、それにもほとんどめげず(このあたりに、わたしの共感を阻むものがある気がする)、事件を解決していく。
頭脳派なだけではなくて、肉体派のヒロイン。

今、女・九十九 乱蔵という言葉が、閃きました……。いや、乱蔵の方が、もっと深いんですけど。

ということで、小学館のシリーズではなく、この角川のシリーズに、しばらくの間つきあってみようと思います。

  1. というよりも、最新作が面白くなかったらもうダメだろう []

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ダ・ヴィンチ・コード 下

あれ、もうあんまり映画版のことは記憶から遠いのですが、こんなラストでしたっけ?

わたしの印象(記憶でないのでお間違えなく)では、映画は、もっと突き放した感じで終わっていたと思ったのですが。

なんとなくこの原作では、その突き放した感じがなくなっています。

「ソフィー、これからどうするねん!!」

みたいな感想で、映画は終わっていたのですが、こっちは、家族を見いだして救いのある感じです。

そして、信仰についても、ラングトンや読者に対して、ある一定の結論というか、考え方を示しています。

ということで、こっちの方が、映画版よりも、結論的にも好きです。

まあ、ある意味、原作の方が、キリスト教にある程度配慮しているともいえるのかもしれませんが。

しかし、ダン・ブラウンおもしろいです。
わたしは、「天使と悪魔」よりも、こっちの方が好きかもしれない。