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13のラブ・ソング

「香水」みたいに、ちゃんとオチのある話以外は、どこか素人っぽい印象が残る短編集でした。
まあ、もちろん、素人にこれが書けるかというと……多分、全然、無理なんだと思いますが。

その素人っぽさが、作品のむずがゆいような「恋愛」似合っていて、いい雰囲気でもあります。

でてくる登場人物は、大人ぶって、どうしても人と距離をおいちゃう部分、すかしちゃう部分があるのですが、多分、それは、ナイーブさの裏返しなんだろうなぁと思えます。

同じ感じの菊地作品で、「風の名はアムネジア」とか、「インベーダーサマー」とかありました。ただ、あれほど素直に入ってはきませんでした。
なんでかなぁと思ったけど、あっちの方が受け入れやすく感じたのは、多分、あれがジュブナイルだったからだと思います。読んだのも、それがピッタリくる年齢だったし。

だとすると、わたしは、あんまりあれから成長してないのかもしれません。

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天使と悪魔 上

映画を見に行って「ダ・ヴィンチ・コード」をけっこう気に入ったので、原作の方を読んでいます。
ただし、「天使と悪魔」は、「ダ・ヴィンチ・コード」よりも、前のエピソードで、いってみれば、ラングトン・シリーズ第1弾です。

ウワサでは、「ダ・ヴィンチ・コード」がうけたので、こちらも、映画化されるとか。

あと、わたしよりも先に読んでいる、ねぇさんと兄貴の話によると、「ダ・ヴィンチ・コード」よりも、こっちの方がおもしろいということです。

映画の「ダ・ヴィンチ・コード」の印象から、ウンチク系の知的好奇心を満たしてくれるような物語を期待していたのですが……

いきなり、サンダーバードに出てくるようなジェットでバビューーンですもの。
軽いわ、コレ!

ひたすら、落ち着き無く物語が転がっていく感じです。
楽しい。

いや、語られているのは、けっこう凄惨な殺人事件だし、世界の危機だし、大陰謀だし、コンクラーベなんだけど、展開が早くて、ウンチクがかすむぐらいです(笑)

もちろん、ウンチクの方も楽しいです。
いつもけっこう興味がある神様の話から、この前読んだフリーメインと1ドル紙幣の謎まで。
どこまでが本当で、どうこまでが嘘か……。
なんか、全部信じてしまいたい自分がいます。

さて、犯人ですが……あやしいと思う人は1人いるのだが、もうこれが犯人なら、「ダ・ヴィンチ・コード」と同じパターンだよなぁ。

ということで、中巻に続きます。

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越前 敏弥
角川書店
発売日:2006-06-08
 

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妖夢特急

軽いのが菊地秀行の持ち味ですが、「夢幻境戦士エリア」とかは、軽すぎて全然おもしろくないんですねぇ。

短編集は、そのあたりが極端に出すぎるかも。

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古えホテル

この人の「こだわり」は、すごいねぇ。
テーマが、「ホテル」だと考えると、ずーーっと、全部「ホテル」にしないと気が済まないんだ。

そういえば、「エイリアン」シリーズも、エイリアンという名前をつけたということだけで、毎回、ずーーっと、エイリアンが無理矢理絡んできていました。

あんまり、「方向転換」という感じではなくて、菊地秀行って、こういう方向もあるよなという感じです。
イメージとしては、「インベーダーサマー」とかの大人版かな。

ちょっと、結論が、ひねくれているところがあったりして、それがあわないところがありますが。

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アルケミスト 夢を旅した少年

「アルケミスト」という言葉に、まず惹かれますね。

内容は、大人の童話。
ただし、シルヴァシュタインのように、子どもが読んでもある程度おもしろさを感じたりするものではないと思います。
また、「ガリバー」の様に、子ども向きに翻案できるような感じてもありません。

こんな小説もあるんだねぇという感じです。
不思議な味わいです。