ツーリング・エクスプレス1
今まで読んだことのある河惣作品が、「サラディナーサ」だけなので、このシャルルというキャラクターは、ちょっとビックリしたかなぁ。
まあ、いろんなパターン王道をいっている感じなのですが、なかったような組み合わせがおもしろいです。
ちょっと「エロイカより愛をこめて」の雰囲気があるかも。
えーと、泰明の話だと思っていたのですが、いつの間にかイノリの話にシフトしていました。
泰明、出てこないし。
これは、こんなけキャラを出して、しかも1人1人たてて物語を作っていれば、しかたないことだと思います。
その分、スピード感があって、楽しい展開です。
今回は、イノリの「わからない」から「素直に聞いて」みて、「理解できそうになった」ので、「自分の感情をおさえた」という一連の流れが、けっこうかっこよく表現されていました。
うーん、けっこうあのおさえたところは、「大人や~」と思ってしまいました。
主人公、モテモテ。まあ、そういうお話なんだけどね(笑)
ところで、「3」は、けっこうおもしろそうですねぇ。マンガにならないかなぁ。
まぁ、こんな生活をして、こんなレッテルを貼られたら、なかなか、こうもまっすぐには育ちにくいと思います。
それは、物語の「嘘」ということで。そして、その物語が好きならば、その「嘘」も真実になるのかも。
今回のありすの絡んでくるお話は、けっこういいなぁと思って読みました。
生身の人間の弱いところなんかを感じさせてくれます。
弱いだけではなくて、優しい。そして、弱いままでも、大丈夫だよというメッセージ。
この人も、「ツバサ」のさくらと同じく、存在感が大きすぎて、作者にとって脇役として動かすのは難しい人なのかもしれません。