ぼくのつくった魔法のくすり ロアルド・ダール コレクション 2
これは、「チョコレート工場の秘密」以上に、なーーんも考えてない話です。
いじわるなばあちゃんといわれていますが、わたしは、わりとこのおばあちゃん好きですけどねぇ。
いやな人は、いない方がいいという本音なら、そんな本音は表に出さない方がいいと思ってしまいます。
というか、それ全部、自分に返ってくるから…とか、気の弱いわたしは考えてしまいます。
でも、おもしろいのがくせ者です。
ずーーっと、ちょっとずつ子どもたちに読み聞かせしていた「チョコレート工場の秘密」です。
自分では、もうちょっとはやく読めていたのですが、感想は、バタバタしていたので今になりました。
実は、この柳瀬訳、はたして本人がいうほどいい訳かどうかは、ビミョーです。
なによりも、読み聞かせして思ったのは、これは目で見る文章であって、声に出して読む文章ではないなぁということです。
なんか、微妙に読みにくかったです。
でも、それにもめげずに、子どもたちはよく聞いていましたし、楽しんでいました。
多少、「うーん」とヘンな感じに思うところはあります。
結局、大人にとっての「いい子」っていうのが、1番いいという話なのかということとか、ワンカさんは、いいなりになる子どもがほしかっただけなのかとか?
たしかに、チャーリー、この作品の中では、1番自己主張が少ないです。
でもそれよりも、この本は、ロアルド・ダールの尽きない、ほとんどタガのはずれた想像力を楽しむ本なんだと思います。
特に、工場の中にお菓子の大草原が広がるシーンは、圧巻です。
目をとじて読みきかせしていると、あっちこっちから、ため息がもれていました。
映画では、けっこうどぎつい色の人工的なものになっていましたが、わたしのイメージは、もうちょっと自然なものでした。
それは、それぞれの子どもたちが、ベストなのを想像しているんだと思います。
読み聞かせの期間中に、映画に足を運んでくれた子どもたちが何人も。それから、この本を買って読み始めたよという子が、少なくとも2人。
ほんとうに、子どもにとっては、おもしろいお話なんだなぁと再確認しました。