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はれた日は学校をやすんで

つれづれと思い出してみるに、おそらく、わたしが1番最初に読んだ西原理恵子の作品が、この「はれた日は学校をやすんで」の単行本だったような気がします。あんまり、記憶に自信がないのだけれど……。

で、この印象が強くて、西原理恵子という名前を覚えて、「まあじゃんほうろうき」とかに入っていったのだと思います。

はっきりいって、このマンガには、「やられた」と思いました。「ゆんぼくん」とならんで、西原理恵子の最高傑作だと思います。思春期の気持ちが、とても上手い。

題名にひかれて読み出したんです。
「はれた日は学校をやすんで」。「雨の日は…」なら、ちょっと平凡すぎです。わたしは、基本的に学校大好きな人間なので、「休みたい」という気持ちは理解できるかどうか……とか思って読み出したのですが、はまりました。

すごい、さりげない気持ちをかいているのですが、たしかに、こういうモヤモヤは経験している。そんな気がします。それをこんな風にかちちにして表現するのは、けっこう難しいんですよねぇ。でも、この作品の中では、そのさりげなさ、モヤモヤさが、本当にそのまま表現されています。

その分、表題作以外は、「なんじゃこりゃ」と当時思ったのですが、今読んでみると、けっこう「やまもとくんとまぶだち」や、「はにゅうの夢」も、いい味出しています。

西原理恵子のマンガって、文庫になると字が入りすぎていて読みにくいものも多いのですが、これは、そんなことなく、すんなり読めます。

単行本についていた、下品なおまけまんがも、カットして正解のような気がする……。

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理解する前提条件がないのは、確実ですねぇ。このあたりの歴史の知識って、長岡良子のマンガだけだからなぁ。わたしの知識は。

でも、聖徳太子の時代から、藤原不比等の時代まで、地続きで続いているのだなぁというのは、すごく感じました。
それを感じさせてくれたというは、なかなか、貴重だったかな。

元々の神道の考え方などは、それは正しいかどうかは別として、とても魅力的なものではあるなぁと思います。
その魅力は、簡単に、政治的なプロパガンダになってしまう可能性があるので、気をつけないといけませんが。

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のだめカンタービレ5

おっ!のだめの成長キター!!

と思ったら、あっさり終わってちょっと肩すかし(笑)

でも、コレで満足しちゃう、欲のない人間をどうやって上昇させていけばいいかは、今までのマンガでは、なかなかかかれなかったのではないかと思います。

「YAWARA」が、ちょっとそんな感じのマンガでしたが、あれは、わりとあっさりと欲が少ないまま終了しちゃったからなぁ。

千秋の

「こいつ……どうすればいいんだ」

という思いは、やっぱり、指揮者的な視点なんだろうか?

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封神演義16 完全版

まあ、マドンナはおいといて、妲己(敵)にしろ、邑姜(彼氏付き)にしろ、蝉玉(彼氏付き)にしろ、ヒロインがいないっていうのが、このマンガの最大の欠点かも(笑)

でも、真面目な話、それによって太公望の弱点って、少し減っているんですよねぇ。
まあ、楊戩がその地位にはいってるといえばそうなんだが……。

さて、地上でのお話は、ここでいったん終了。
いよいよ、終盤戦に入ります。

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ぼくだけが知っている1

マスコミが、嬉々として子どもを殺している今この時期に、この本を読むというのも、なんともタイムリーというか……。

子どもの世界は、残酷で、偏見に満ちていて、そして、本人たちにとって「どうしようもないこと」でできている。かつても、いまも、これからも。
そんな、当たり前で、多分、子どもの時代には知っていた、そして、大人になるにつれて目をそらしてきた。そんなことでできているマンガです。

だから、礼智は、けっして特別な子どもではありません。例え大人にとって、それがどんなに非論理的で、ワガママ、子どもっぽく見えたとしても、それぞれ子どもたちは、自分の事情と、理屈の上で行動しています。

特に、大人と子どもの境界線にある10歳の時間のなかでは。