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ヤーンの朝 グイン・サーガ103

ずーっと、グイン・サーガを読み続けていますが、新しい巻が出ていないうちに読み終わるのって、実ははじめてかもしれません。

いつから読んでいるのかは定かではないのですが、わたしの読んだ1巻は、改訂版の5刷で昭和58年に出たと書いてあります。昭和58年……1983ですね。
だから、おそらく今から20年ぐらい前から読み出したのです。

追いつくのに20年もかかったのか~。というのと、まあ、20年間もずっと読んでいるということは、おもしろいんだなぁ~。と感無量です。
そんなことを書いている間に、もう、今月には次の巻が出るらしいですが(笑)

で、本巻の感想ですが、表紙のヴァレリウス、ちょっとかっこよすぎでしょう(笑)

えーと、今、ねぇさんが、グイン・サーガを読み始めています。
わたしのオススメ読書の順番として、外伝の「ヴァラキアの少年」、「幽霊船」、「マグのリアの海賊」、「宝島」とイシュトヴァーン・サーガを読んでから本編に進んでいます。
集中して読むタイプのようで、けっこう読むのはやいです。
2、3日で1冊読んでいます。
これは、いつわたしを追い抜くのか楽しみです。

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スタイルズ荘の怪事件 クリスティー文庫1

ということで、江戸川乱歩に導かれて(笑)、アガサ・クリスティです。

このシリーズ、全100巻。はたして、どこまで読めることやら。今のところは、ポアロ、マーブル、短編などなど、巻の順番ではなくて、ジャンル別にいろいろ読んでいこうと思っています。

クリスティは、「アクロイド殺人事件」と「ABC殺人事件」ぐらいしか読んだことがありません。多分、新潮文庫から出ていたものだと思います。
これまで、ミステリー自体にあんまし興味がなかったということあります。まあ、ハードボイルドをちょっとかじるぐらいです。

1番の理由は、あんまり頭よくないんですね。あと、読書のスタイルが、いろいろな本を平行して読んでいって、そのなかでおもしろいのが優先されるということをしているので、登場人物が多くて複雑な物語は、誰が誰だかわからなくなっちゃうのです。

だから、主人公だとか、目立つキャラクターや、好みのキャラクターを追いかけていくタイプの読み方になります。

でも、ミステリーというか、推理小説は、犯人が目立たないように、けっこう平坦に人物が描かれてしまいます。
結果として、わたしは、名探偵とその相棒ぐらいの登場人物しか、おぼえていないという……。

そして、名探偵が一同を集めて、

「犯人は、この人です!」

とかやると、

「誰だそれ?そんなヤツ、出てたか?」

てな感じになってしまうわけですね。

だから、江戸川乱歩の二十面相とか、栗本薫のシリウスとか、強烈な悪役はおもしろいと思うし、好きなのですが、他の本格推理というヤツは苦手なわけです。

で、クリスティ。クリスティは、本格推理でありながら、けっこうキャラクターがおもしろくかけている人なのだそうです。

おそらく、「アクロイド」や、「ABC」を読んだのは、中学生時代です。その頃から、この読書の好みの傾向はありました。というか、その頃、いろいろと読んでみて、こういう読書の傾向が出来たのかも。

たしか、兄貴の影響で小学校高学年ぐらいから、シャーロック・ホームズのシリーズを読み出して、いろいろ手を出したんです。

ルパンと乱歩は、その頃からシリーズが多すぎて、あんまり手を出さなかった。ポプラ社版の子ども用のヤツは、絵もなんかオドロオドロしてますし(笑)
なんか、スタイリッシュなやつが読みたかったんだと思います。

で、ディクスン・カーの「ドラゴンプールの怪事件」とか、クイーンの「悲劇」シリーズとか、クリスティとか、に向かったわけです。

その結果、ディクスン・カーは、読めませんでした。本当に、これは、全然、おもしろいとは思えなかった。なんか、謎解き終わったあとも、ワケがわからなかったし。

クイーンの「悲劇」シリーズは、結構おもしろかったです。

以下、「悲劇」シリーズと「アクロイド」と「ABC」と「スタイルズ荘の怪事件」のネタばれありです。

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火の山 グイン・サーガ102

ちょっと、イシュトが持ち直した感じで、ホッとしています。
イシュトのファンなので。

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タフの方舟2 天の果実

完結編の2巻です。

えーと、第5話と第6話は、昔に書かれた話ということで、やっぱり、最新作にくらべると、ドキドキは足りない気がします。
それでも、第1話にくらべれば、おもしろいですけどね。
というか、ちゃんと話のおわりにオチがあって、わたし的には、好きなタイプのお話です。

悪徳商人みたいな、惹句がどっかにあって、1巻読んだときは、

「どこが~」

という感じだったのですが、このあたりの作品を読むと、かなりその理由がわかりますねぇ。

で、トリー・ミューンの出てくる話です。
これは、別格におもしろいです。
まあ、このおもしろさは、ストーリーのおもしろさというよりも、トリー・ミューンのキャラクターのおもしろさという気がしますが。

でも、やっぱり、このシリーズの中では、だんとつにおもしろいと思います。

さて、以下、ネタばれありです。

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タフの方舟1 禍つ星

ジョージ・R・R・マーティンというと、ゲームでもファンタジー小説でもけっこう有名な「七王国の玉座」の人です。

まだゲームの「七王国の玉座」もやったこともなく、小説「七王国の玉座」も読んだことがないのですが、わたし、この人、知ってます。
創元推理文庫のSFシリーズからでていた「ワイルド・カード」シリーズのまとめ役の人ですね。

「ワイルド・カード」を読んでいた頃は、ちょうど、「X-MEN」とかアメコミにはまっている頃((実は、今も読みたいと思っているのですが、小学館プロダクションがアメコミから手を引いてからは、物理的に無理なんですよねぇ…。JIVE高いし、売ってないし…))でして、この小説で読めるアメコミが、わたしは、めっちゃ好きだったのです。

まあ、「ワイルド・カード」は、シェアワールドもので、いろんな人が書いていて、人によってできも違って、ジョージ・R・R・マーティンは、なん、盛り上がる話よりも、まとめのような話ばっかり書いていたと記憶していますが…。

さて、今回の「タフの方舟」です。

第1話は、どうやって、タフが方舟を手を手に入れたのかというお話でした。
これを読んだときは、イマイチでした。
なーんか、悪いヤツばっかりで、いやなかんじのお話なんですよ。
それから、短編連作っていう感じなんですが、1話1話、章わけが何にもないんですね。わたしは、割と小刻みに切って本を読んでいく人なので、キリのいいところがない小説というのは、けっこう読みにくい…。
うーん、30ページぐらいで1区切りあるのが読みやすいんですよ。

なんとなく、先も読めてるし……。
プロローグから、もっと、ホラーっぽい話を期待していたら、なんと、アクション映画だったという感じです……。

タフの性格も、なんかつかみ所がない。

と思って、2話目の「パンと魚」に進んだのですが、これは、メッチャ面白かったです。

トリー・ミューンという姉御が、かっこいいんだ。これが。

人口爆発を起こしている惑星。そこに、タフが行って、初仕事というお話です。
どうも、あとがきを読むと、この惑星のお話が、メイン・ストリームで、1話とかは、あとから付け足しの話のようです。

うーむ。こうやって、シリーズが書かれた順じゃなくて、時代順に並べられることって、よくあるんだけど、あんまりこれが成功しているとはいえないなぁ。

成功してない例で悪いけど、

「風の大陸」
「エルリック・サーガ」
「ポーの一族」

なんかも、やっぱり、書かれた順で読んだ方がおもしろいと思うのです。

「あのキャラクターの過去」とか、「あのキャラクターたちの出合い」だから、面白い話も、いきなりしらんキャラがでてきても、楽しめないのです。

その点、レンズマンは、偉いなぁ。今までさりげなく(あれは全然さり気なくないか?)触れられていた過去が、詳しく語られていくというのは、楽しいです。

なんか、関係ない話になってきたな(笑)

えーと、タフは、ネコを飼っていて、そのネコたちが、けっこう無味乾燥なタフに彩りをあたえてくれていると思います。
それから、タフは、なんか、悪辣で、無礼な人間みたいに書かれているのですが、実は、まあ、自分の良心に乗っ取って行動しているということで、けっこういい人のようです。

ただし、いい人が、いつも正しい選択ができるとは限らないです…。
特に、タフみたいに、メチャクチャな力を持ってしまっている場合は…。

そのへんの議論は、「パンと魚」のなかで、トリー・ミューンとタフがやっています。
まあ、今のところ、タフは、失敗なしなのかなぁ。このあたりは、まあ、疑問が残るところではありますが。
素人だしね。メチャクチャな力が、思いもかけない悲劇を引き起こすことも、やっぱりあると思うんですよ。

でも、そういうことをひっくるめて、それほどあまくわないけど、けっこう作者は、人間を信じているところがあるなぁと思います。

ただし、これって、たくさんの人口を養えるようになったけど、本質的に、解決になってないんですよねぇ。

まだ、続きがあるようなので、どうなるのか楽しみです。

あと、トリー・ミューンが、どうなるかも、気になっています。
はじめは、ネコを嫌っていた彼女が、虜になっていくところも、けっこうネコ好きには読ませるところです。

ネコ好きに、悪い人はいないと思います。