3月のライオン9
すごいキャラクターを次々に出していきながら、主人公の扱いをネタにしながら、それでも、読みたいメインの話をしっかりとすすめてくるなぁ。
家族の話は、グッときます。
そして、各話の表紙が二階堂の連続ドラマになっていたのに気づいて、笑いました。
芸が細かい。
表紙が柳原棋匠って、ダレとく?
でも、内容にものすごくあってるし、読み終わると、これしかない表紙だと想えるんですけどね。
羽海野 チカ、ハチクロ以上にどの世代にも物語を届けようとしているのが感じられます。
どのシーンを切り取っても、好きで、せつなくなるマンガです。
まあ、せつなくなりすぎるところもあるのだけれど、ものすごくまっすぐ前を向いて歩いていく、そして甘くはない、この物語の人々が好きです。
野口先輩、かっこいい。
短編もいいですね。
でも、物語やテーマに深く深く切り込んでいくためには長編の方がいいです。だから、どっちかというと、長編向きの作家なんだと思います。
「イノセンスをまちながら」が、雰囲気あって、見てみたいとおもわせる1品でした。
ひなたのいじめ問題。
ここまで、真正面からとりくみますか?というぐらい真正面からきました。
いじめをなんとかしたいというのと、勝負に勝つは、なかなかうまく結びつかないけど、強くなりたいという気持ちは、痛いほど感じます。
まずは、自分に守れるだけの自信が欲しいと思った。そこからいくのか?と思うけど、多分、現実もそこからはじめないといけないなぁと感じました。遠回りに見えるけれど、そこから始めなければ始まらない。
そして、そうして力と心をそそぎ込むことは、決して無駄ではないと思いたい。
それが、何か結果を生むとか、そういう甘いことではなくて。でも、もっと厳しいところで、そのギリギリの気持ちは、効いてくるのだと信じたいです。