雲雀とイリス グイン・サーガ146
マリウスらしいっちゃあ、そうなんですけどねぇ。
そうすると、でも吟遊詩人のマリウスとパロの王位継承者アル・ディーンは、同一人物であると宣言してしまった事になり、吟遊詩人のマリウスとしても、けっこう生きにくくなってしまうのではないかと心配してしまいます。
まあ、そうして、民衆の中で伝説のように、騙りのように、語りのように生きていくのが、彼の生き方なのかもしれません。
竜王、グラチウスあたりも、便利すぎて動かしにくいキャラなのだが、主人公のグインも、けっこう、万能で困るキャラですよねぇ。
まあ、この人が出てると安定しているちゃあそうなのですが、なんというか、ドキドキ感は少なくなる感じがします。
いよいよ、グインとナリスが出会って、対立していく感じですが、わたしが当初に読みたかったグイン・サーガは、割とこっちの方だったなぁと思いながら読んでいます。
コテンパンにやっつけて欲しいです。
まあ、歩けなくなった後ぐらいから、ヴァレリウスと絡むようになったナリスは、そんなに嫌いじゃないんですけどね。
↑ もしかして、多数派とは反対の反応かな。
まあ、題名からして、いい感じで中二ですよねぇ。
しかもコレ、感情表現が下手な「ボク」ッ娘の一人称の悲恋小説なんですよ。
刺さる人間には、デキはどうあれとにかく刺さる(笑)手にした時点で負けている。
いや、これはバカにしているのではなくて、こういうは必要なんだと思います。
ラストの選択も好きですよ。
「考え方の違う人の考えを尊重する」というのはきっと、「自分の思う形で幸福にいてもらう」ということとは違うことは多いのです。
「暗闇の速さはどれぐらい」と同じように、読者にとっては違和感を感じるかもしれない。それでもそれは、当人が自分でその時の気持ちを最大限考えて選んだ選択なのです。