拙僧が…

京極夏彦,読書

鉄鼠の檻 文庫版

あいかわらずおもしろく、そして、おもしろいと思った時点で、全然話が進んでいないというスタイルです。

悪くないんだけどね。

今回のお話は、なんとなく今までの集大成的な感じがしないでもない。今までのお話が全部絡んできていて、そこがおもしろかったです。久遠寺さん、ものすごくいい人で好きです。

お話のメインは、禅。
これは、「史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち」で、ちょっと理解したような気がしていたけれど、わかったようになるのが1番危ないとグッサリとクギを指された感じでおもしろい。「伝えられないもの」を「伝える」というのは、いったいどういうことなのか。そういうどうしようもなさそうな事を延々と積み上げてきたんだなぁ。