スピカ 羽海野チカ初期短篇集
短編もいいですね。
でも、物語やテーマに深く深く切り込んでいくためには長編の方がいいです。だから、どっちかというと、長編向きの作家なんだと思います。
「イノセンスをまちながら」が、雰囲気あって、見てみたいとおもわせる1品でした。
短編もいいですね。
でも、物語やテーマに深く深く切り込んでいくためには長編の方がいいです。だから、どっちかというと、長編向きの作家なんだと思います。
「イノセンスをまちながら」が、雰囲気あって、見てみたいとおもわせる1品でした。
ひなたのいじめ問題。
ここまで、真正面からとりくみますか?というぐらい真正面からきました。
いじめをなんとかしたいというのと、勝負に勝つは、なかなかうまく結びつかないけど、強くなりたいという気持ちは、痛いほど感じます。
まずは、自分に守れるだけの自信が欲しいと思った。そこからいくのか?と思うけど、多分、現実もそこからはじめないといけないなぁと感じました。遠回りに見えるけれど、そこから始めなければ始まらない。
そして、そうして力と心をそそぎ込むことは、決して無駄ではないと思いたい。
それが、何か結果を生むとか、そういう甘いことではなくて。でも、もっと厳しいところで、そのギリギリの気持ちは、効いてくるのだと信じたいです。
カラー口絵(あかりさんの方)を見て、カラーイラスト集が出たら絶対買ってしまうと思った5巻でした。
内容が、エピソード1つ1つ、バラバラなような感じもするのですが、ものすごく深くてつながっていて、ドキドキします。
夜のれいとひなちゃんのやりとり。読者が、物語に救われる一瞬というのが確かにあって、その1つだなぁと、色々おもいだしながら感じました。
今まで、わたしのなかで、救われたなぁと感じたマンガは、坂井 久仁江の「花盛りの庭」のシリーズだったのですが、これもそれに匹敵するぐらいのポテンシャルを秘めています。
あかりさんの鋭さが、素敵な1巻です。
そして、島田さんの渋さ。
「縮まらないから」といって それが オレが進まない理由にはならん
「抜けない事があきらか」だからって オレが「努力しなくていい」 って事にはならない
胸に響きます。
まあでも、やめ際は、いつだって自分で決めていいものでもあります。
なぜ進むのか、なぜやめるのかは、自分の中にしか答えはない。
自立するっていうことは、孤立することではなくて、ちゃんと誰かに頼れるようになることだよと。多分、それは真実なのだけれど…。
どれぐらいの恥ずかしさと向かい合ったら、一人前の大人になれるのか、未だにわからなかったりします。