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小さいおばけ

子どもの頃に読んだ大好きな本に、プロイスラーの「小さい魔女」がありました。
で、同じ作者の同じシリーズとして、これも子ども時代に期待をして読んだ本が、「小さいおばけ」でした。

でもなぜか、この「小さいおばけ」は、全然おもしろく感じなくて、以降ずっと、「小さい魔女」はおもしろいけど、「小さいおばけ」はおもしろくないとインプット去れ続けていました。

今回は、ドイツ子どもゲーム大賞にこの物語を原作にした「小さなオバケ」が選ばれたということで、ん十年ぶりに読み返してみました。

もっとも、子どもの頃に読んだのは、多分ですが「小さい魔女」と同じ学研から出ていたと思います。
「小さい魔女」は、時代をこえて学研から出続けていますが、こちらの「小さいおばけ」は、学研版が絶版になって、新たに徳間書房からでたもののようです。

うーーん、1回、絶版になっているのか~。もしかして、やっぱり期待薄かなぁ~。

てなことを考えながら読み進めたのですが、けっこう楽しく読めました。アレ?なんでだろう。
鍵束なんかは、ものすごく魅力的なアイテムですし。
ゲーム版「小さなオバケ」を遊んだから……ではないな……。

今回、読んでみて、まったく以前読んだ記憶がなくて、「あんまりおもしろくなかった」という印象だけが残っていたことが判明しました。
なんで、子どものわたしにとっては、この物語はおもしろくなかったのか?
いろいろ考えてみたのですが、まず、この話が、わりとずーーっと小さいおばけ1人で展開していくお話で、地味だということがあるのかもしれません。

特に、おばけが、昼のおばけになったあたりからは、ふくろうのシューフーすらでてこない。
イタズラとか楽しいことをいっぱいしていても、なんとなくある「さみしさ」が、子ども時代のわたしにとって、不快感になっていたのかもしれません。

次から次へといろんな人に出会っていろんな事件がおこる「小さい魔女」にくらべると、やっぱり、期待していたものと違う~という思いは、あったみたいです。

あと、おばけの時計と大時計が連動しているとか、そういうのも、理解していなかったのかも。

でも、大人になってから読む「小さいおばけ」は、自分の世界を守っていくおもしろさみたいなものが感じられて、けっこう楽しんで読めました。