ナスカ
トチローさんの原型の俊郎さんが主人公。
四畳半から、ジャングルと古代遺跡、そして宇宙へ。そして、美女と昆虫たち。いいなぁ、松本 零士が好きなものをつめこんだという感じがします。
多少(ほとんど)、お話が破綻していようが、まあ、それが詰め込まれていたらOKな感じが好きです。
こんなんしらんかった。トチローさんです。
「ガンフロンティア」と、どっちが先にかかれたのかな。感じとしては、こっちが原型という感じがします。
ストーリー的には、どんどんトチローのワイルドさはなくなっていくし、途中で意味ありげに出てくる癖に消えてしまうキャラクターはいるし、まあ、整理されてはいない。
なんか、ハーロックぽい人とエメラルダスぽい人は、いったいどうなった?話作ってみたら、このキャラはこのお話にはあわないとけされたみたいな感じです。
でも、この時代の松本零士の雑さは、ものすごく好きです。メチャクチャだけれども、若さを感じる。
それでも、おもしろい。
山田 ミネコには、「最終戦争シリーズ」という、もう、唯一無二の物語があるのですが、シリーズ外で1番好きなのは、この「月読の剣」です。
商業誌で活動していた後期の作品になります。
そして、未完。
好きな理由には、多分リアルタイムで読んでいたというのも大きい。まあ、なによりも鳩子のビジュアルが好きというのもあります。少女マンガの主人公の目がどんどん小さくリアルになっていくときに、あのこぼれそうなぐらいおおきな目の少女は衝撃的でした。そして、それでいて性格はけっこうアクティブだしねぇ。
その後、このビジュアルは、「外法童子」とか、少女時代のジャッカルに引き継がれていったと思っています(前後が正確ではないかもしれませんが)。
未完の理由は、まあ、時代にあわなかったとかいろいろあると思います。なによりも、「ふふふの闇」のシリーズと、テーマや雰囲気友にかぶるということもあったのだと思います。同じような2つのシリーズにリソースを割くよりは集中して、「最終戦争」シリーズと「ふふふの闇」シリーズに決着をつけることを多分、多くのファンも望んでいる。
わたしも、妥当な選択だと思います。
それでも、このシリーズが、途中で止まっちゃったのは、凄く悲しいです。
続きが、読みたい。
「最終戦争」シリーズが、終了してからでもいいから。