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葦の原幻想 古代幻想ロマンシリーズ1

カラーの絵を見ていると、「百億の昼と千億の夜」のころの萩尾 望都みたいな雰囲気です。

ストーリーは、最初の話とかは、山田 ミネコの「緑の少女」を思い出してしまいました。
あと、少女が一瞬で大人になっている「葦の原幻想」のテーマとかも、けっこう、似たものを感じます。

そして、短編連作で話を続けていって、狂言回しに超能力者(神)たちがいるというのは、なんだか、神坂 智子の「シルクロードシリーズ」を彷彿とさせます。

第1話が掲載されたのが、1984年だから、多分、その辺の作品のというか、作家たちの影響というのはあるのだろうと思います。

それでも、いろいろなものを吸収して、自分独自の世界をつくっているなぁというところは、好きです。

あとの話にでてくる史は、多分、藤原 不比等なんだろうなぁ。
あの人って、イメージ的に、恋をするような人ではないので、これからどうなっていくのかなども、気になります。

短編連作で、いろいろな角度から切り取っていくという形も、この物語にとてもあっているなぁと思います。

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パールシーの踊り子 天竺夜話1

神坂智子の作品は、実際の歴史の中で展開していく物語が多いです。
代表作である「シルクロード・シリーズ」や、「T.E.ロレンス」、「蒼のマハラジャ」なんかもそうですし、マルコポーロの話もありました。
日本の話である「春・夏・秋・冬」1や、「べんがら格子の家」なんかもそうですね。
レディースコミック系の物語や、短編にちょっと違うのもありますが。

この人の物語のすごいところは、そういった歴史的な史実と物語の部分が、なんというか、すごく地続きに続いているところです。

今回の物語は、英国植民地時代のインド。
インド人として育ったイギリスの少年の物語です。
両方の目をもっているだけに、少年の心は揺れ動きます。
神坂智子の物語は、少年には弱さを、少女には強さをという感じでしょうか。

タージマハルの話なんかは、どこから史実で、どこから物語なのだろうと感心してしまいます。

  1. 「小春びより」は、読んだことがないのです。読みたい []