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蟲師10

蟲師、完結編。
ほんとうに、なにか大きな話があるわけでもなく。淡々と。

なんだか、涙腺がゆるくなっております。
なんでもないお話で、泣けることがあって、アニメの「平家物語」とか、この前見た映画の「メタモルフォーゼの縁側」とかも、泣いているのですが、蟲師の10巻も、それと同じ箱の中に入っています。

いや、良く考えれば、「平家物語」も、「蟲師」も、けっしてなんでもないお話ではないのですが。
それでも、動的なエモーションではなくて、静かになにかが動かされる感じがします。

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蟲師9

ギンコの過去の話があったり、前に関わった蟲関連のお話むがあったりと緩やかなつながりはあるのですが、大きなお話の流れというのはなくて、それが、この物語の安定しているところでもあるし、ちょっと不満なところでもあります。

受け入れられる分は受け入れて、過分に受け入れすぎてなにかあってもそれは仕方がないという感じの諦観がながれています。
無理して必死という感じがあんまりないですね。

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蟲師8

その選択の先に、本当に何があるかは、人にはわからない。
そして、別の道を選んでいたらどうなっていたかも、わからない。

一寸先も見えない霧の中を、それでも手探りであるいていく感じがあります。

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蟲師7

なんというか、おもしろいんですが、盛り上がりはないですよねぇ。
それは、欠点というわけではないですが、淡々とお話が続いていく感じです。
「百鬼夜行抄」ほど、怖くもないしなぁ。不思議だ。

なんか、今読むのをやめちゃっても、全然こまらない。また、10年後ぐらいに普通に読み出してしまいそうなお話です。

まあ、わたしの場合は、けっこう盛り上がってるところで途切れて、10年後とかにまた読み始めてるお話とかもあるんですけどね(笑)

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蟲師6

最初の話はが好きです。
まあ、オチはある程度、祝言のあたりから見えているのですが、それでも、ちゃんと語られてこそのハッピーエンドだと思います。

こういう話をよみたいと思うけれど、違うテイストの話がはさまって、バランスがとれているから、この手の話が輝くというのもあるのだろうなぁ。