島尾敏雄 ちくま日本文学全集32
全然、知らない人です。
内容は、荷風よりは楽しかった…というか、読めた。
物語の1番底にあるのは、自分は特攻隊員で、死を覚悟していた。でも、ある日急に戦争が終わって、特攻に行けなかった。戦争で死ぬことが出来なかったという喪失感みたいな感じです。
それはそれで、「いいこと」なんだけど、うまく受け入れられないみたいな。
うーん、日本のロスト・ジェネレーション?
とかいいつつ、ヘミングウェイほど、盛り上がりもないし、乾いてもいないです。
文庫サイズの日本文学全集です。
多分、購入していたのは、大学時代ぐらいでは……。42巻まで購入して30巻ぐらいまで読んでいたのですが、中断していました。
で、この永井荷風が、31巻目です。
そして、思い出しました。なんで、これ、30巻から後が読めていないのかが……。
この31巻が、おもしろくなかったんですね。
まあ、それなら、別に続き物でもなんでもないんだから、飛ばして読めばいいのだけど、なんか、そのままなんとなく読まなくなっていた。
えーと、今読んでも、おもしろくないです。
特に、日記とエッセイ。
まあ、小説は、読めなくはないですが、日記はもう、なんか、苦痛で苦痛で(笑)とばし読みしました。
なんか、ウンチクを語るんですが、そのウンチクの語り口が、うさんくさい。
その時、その時の流行に合わせて、もてたいからウンチクを考えている人っているじゃないですか。そういう人間が語っているウンチクにわたしは聞こえてしまいます。
うーん。
32巻は、島尾 敏雄。荷風以上に、名前も聞いたことないな。その次は、柳田 國男なので、ちょっと癒やされるかも。
といいつつ、ちょっとショックで、またこのあと眠ってしまいそうなシリーズであった。
今は、もう続きも、売ってなさそうだしねぇ。