天幕のジャードゥーガル2
いろいろな思いはもったまま、それでも、大きく見れば流されているという感じなのかもしれません。
人なので、憎しみとか強い感情をずっと維持していくことは難しいし、変化していることもあれば、突然蘇ってくる衝動もある。
そういう1人の人間の気持ちが、どう歴史を動かしていくのか。そういうところがおもしろいです。
大ハーンが、そんなに悪い人に見えないところも、この話の凄く魅力的なところです。だからといって、割り切れるわけではないということをちゃんとかいている。
歴史マンガどうなんだろう(おもしろいのか?)と思っているのですが、この巻は、案外とおもしろかったです。
「応天の門」とか、長岡 良子の「古代幻想ロマンシリーズ」とか、そういう物語で書かれる時代だからかもしれません。
戦記物のマンガになる時代よりも、少女マンガになりそうな時代の方がおもしろいなと思った。
まあ、「応天の門」とか、「阿吽」とかは、少女マンガではないのですが、少女マンガっぽいと思うのです。
逆に、竹宮惠子の「吾妻鏡」とかは、少女マンガではなくて、戦記物で少年マンガに近かったのかも。
まあ、石ノ森 章太郎が、「マンガ日本の歴史」を最初かくのにこなれてきたというのもあるかもしれませんが……。
比叡山高校の出身者なので、最澄と空海の関係性はおもしろいと思っています。