あらしの妖精 手塚治虫文庫全集
初期の少女マンガ。
初期も初期。全作品が、わたしの生まれる前の作品です。
まあそれでも、「リボンの騎士」より後のようですが。
1ページにコマが4段に割ってあると、読むのが辛い。
昔、ブラック・ジャックの手術のうち、何パーセントが成功で、何パーセントが失敗だみたいな、本がありました。
あれが、謎本の始まりみたいな感じだったと思います。
でも、ときにドラマは、手術が成功するかどうかなんて、どうでもいいという物語もあったりします。
それ以前に、手術するのかしないのかというドラマがけっこう多いし、結果は、けっこうドラマの外側で読者にゆだねられています。
まあ、ページ数が少ないというのもあると思うのですが、手塚 治虫が物語の中でフォーカスしたかったところを明確に知っていたということもあるのだとろうと思います。
もちろん読者は、結果なんか聞かなくてもブラック・ジャックが手術したんだから、成功したに決まっていると信じているのですが、見るべきところはそこだけではないよと伝えている気がします。
「しめくくり」は、手塚 治虫の生き方そのものですねぇ。