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コンタクト・ゲーム

やって来たのは、1年生が1人。

「あそぼ」

1人じゃんか。うーむ、1年生で1人だとやれることの選択しが一気にせばまってしまいます。

「なにしたい?」

「今日は、オバケのやつしたい」

「ヒューゴ」ですね。「ガイスター」は、まだ難しすぎるか。数字と動かすマスの対応がまだあやしいところもあるからなぁ。
まぁ、じやあ、練習の意味もこめて、「ヒューゴ」。

と「ヒューゴ」を引っぱりだしてきて遊んでいたのですが、やっぱりちよっと2人では盛り上がらない感じです。

「おっちゃん、これどうするの?」

と別の場所に呼ばれたので、

「ちょっと、まっててね」

とそこを後にしました。
帰ってくると、なぜか、いかつい5年生4人に囲まれている小さな1年生。
しかも、1年生は女の子だし、5年生は全部男だし(笑)

「な、なんやどうした?」

「いや、なんでもないよ。見てるだけ」

「一緒にするか?」

「え、いいわ。やめとくわ」

1年生の子が、サイコロでヒューゴくんの目を出しまくってあっという間に、終わってしまいました。
5年生たちも、いつの間にかいません。

「やっぱりこれ、2人では苦しいで」

「じゃあほかの……」

ということで、「ヒューゴ」を片づけて、探します。

「これは?」

でてきたのは、「コンタクト・ゲーム」。
うん、まだ1回もやったことがないので、遊んでみましょう。

タイルをならべていくゲームです。タイルには、線路、川、道路の絵がかいてあります。
あるタイルには、道路の絵しかかいていません。また、あるタイルには、川と道路の絵がかいてある場合もあります。

それらの線路や、川や、道路がしっかりとつながるようにタイルを置いていかなければなりません。

ただし、道路の絵だけがかかれたタイルと、川と道路の絵がかいてあるタイルでは、永遠につながりません。
そこで、タイルには、線路や、川や、道路の終端がかかれたものがあります。それを上手に使って、ならべていくわけです。

今回使ったのは、英語版のゲームで、「つなげていこう」という題名がついてありました。
これは、「ぱふ」とか「ころぽっくるの家」とかでも、「コンタクト・ゲーム」という題で日本語版が出ています。
わたしのは、「ボーネルンド」で買った輸入盤で、ボーネルンドの作った日本語訳がついています。

でも、この訳を読んでも、イマイチ、ゲームのやり方がわからない(笑)
単純なゲームなんだと思うけど。

日本語訳によると、こんなゲームです。

最初、プレーヤーは、10枚タイルを持ちます。
スタートプレーヤーは、自分の手持ちのカードから、1枚プレイします。プレイできたら、山札からタイルを1枚取ります。

次のプレーヤーは、おかれたタイルにつながるタイルを自分の手札からならべてプレーします。プレーできたら1枚山札からカードを取ります。
プレーできるタイルがなかったら、1枚山札からカードを引いて、それもならべられなかったら次のプレーヤーにうつります。

カードがはやくなくなった人が勝ちです。

どこがおかしいかというと、自分の手札から1枚プレイしたあと、また山札から1枚引くというところですね。
だって、そんなことしたら最初の10枚から、全然減らないじゃないですか。

タイルは、けっこうたくさんあって、なんと140枚もあるんですねぇ。
もしかして、山札のタイル140枚がすべてなくなってからが、ゲームのスタートなんてことないですよねぇ?

ということで、今回は、手札から出せたら山札からはタイルを引かないというルールにして遊びます。

まぁ、これなら2人でも単純でいい感じです。
でも、けっこうタイルつながりにくいような気もします。

場に置いているタイルのつながるところは、両端だけです。だから、選択肢は2つだけです。このあたりは、子どもでもどこにつなげるかがわかりやすくていいと思います。
でも、自分のもっているタイルの組み合わせは、けっこうたくさんありますから、うまくつながらないことも多いです。
カード、減っていくのかなぁ(笑)

と、今日はよく呼ばれる日。またまた、

「おっちゃんこっち来て」

コールです。

で、いって帰ってくると、なぜか、またまた、5年生の集団に囲まれている1年生(笑)
なんじゃこの集団は(笑)?

どーも、このゴツい5年生集団は、わたしに対してちょっとビビっているようですねぇ。
でも、ゲームには興味があって、わたしがいなくなると、近づいてのぞいているという感じでしょうか。

わたしが、帰ってくると、すごすごとどこかに行こうとします。

「見とってもいいで。いなさいな」

ちょっと、顔を見合わせて、でもストップして見ています。

ところで、この5年生集団に囲まれているときの1年生の女の子の顔ですが、どんな顔してたと思いますか?

  1. おびえて、こわいよー という顔
  2. ゲームに必死でそんなことは気にしていないよ という顔
  3. わたしなんて、ゲームしてんねんでちょっと優越感 という顔

答えは、3番。
どーも、5年生がうらやましがっているのをわかっている感じですねぇ。

ゲーム再開。
3回ぐらいすると、見てるだけの5年生も、ルールわかるようです。
5年生同士で、どこに置いたらいいかとか話しています。
よし、チャンスだ。

「ええで、君らも入るか?」

「うん」

今度は、お誘いに乗ってきました。

「では、新しく入る人はカードを10枚持ってください」

わたしらは、ゲームの途中だけど、あんまりタイルも減った気しないのでいいだろう。

やっぱり、たくさんで輪になってゲームするのって楽しいです。
自然と、笑い声も出てきます。

5年生が入ってやれたのは10分ぐらいでしたが、それでも、

「やっぱり、みんなで遊ぶと楽しい」

と1年生の子も言っていたので、よいでしょう。
5年生も、

「また、やっていいですか?」

と聞いているので成功と考えよう。
願わくば、自分たちのせまい仲間ばっかりでなく、いろんな子どもたちと遊んでくれることを、わたしは望みます。

ゲームの方は、もちろんまだまだ山札にタイルを残したままでした。

「結果発表。今、残っているタイルが少ない人が勝ち。
おっちゃん9枚」

「15枚」

「13枚」

「10枚」

「14枚」

「8枚」

8枚と言ったのは、1年生。

「え、じゃあわたしの勝ち?」

まぁ、ちょっとずっこい気もせんでもないけど、よしとしましょう。

しかし、後半からはじめた5年生は、みんなカードが増えているという……。

このゲームの正しい遊び方を教えてください(笑)

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リーチ

最後は、「リーチ」。
「ころぽっくるの家」で、買ってきた木のおもちゃです。
ゲームに使うものは、白黒のマスが交互にかかれた3×3のボード。
白いコマ、黒いコマ、3つずつ。
白いマスにいるコマは、黒いマスに動かせます。黒いマスにいるコマは、白いマスに動かせます。
相手のコマを邪魔して、自分のコマを3つ、縦、横、斜め、どれか3つを並べるだけのめちゃくちゃ簡単なゲームです。

作りも簡単ですので、紙とかですぐにこのゲームに必要なものが作れちゃう簡単さです。
でも、このゲームのおもしろさというか、気持ちよさは、木のボードに木のコマを打つときのカチンという音にあるとわたしは思っています。

1プレイ、だいたい1分ぐらいです。
またまた、小学校5年生の子を誘ってプレーしました。
1回目は、あっさりわたしの勝ち。
このゲーム、プレー時間が短いので、全然、負けても、疲れたり、落ち込んだりしないんですねぇ。
で、

「おっちゃん、もう、1回」

11回プレーして(それでも、全プレーにかかった時間15分ぐらいのものです)、勝率は、5対6。
わたしの負け越し。手数も少なそうに見えるのですが、けっこうパターンがあるようです。負けるのは、ほとんど見落としのせいです。

「このゲームは、ぼくの勝ちやな」

うっ。ま、負けず嫌い。「ガイスター」の復讐ですか?
まあ、負けず嫌いは、いいですよ。
あとで落ち込んでプレイしなくなっちゃわない限りは、どんどん強くなっていきます
からねぇ。

ということで、1月の「うつぼゲーム会」も、楽しく子どもたちと遊ぶことができました。
その他にも、女の子たちは、「ア・ラ・カルト」というお料理のゲームを楽しんでいました。
また、「トール」も遊びました。トールは、最後の最後で集めていた神様のカードの「1」にされてしまい、逆転負けをしていました。

うん。2月も楽しみです。
たくさんの子どもたちが、ボードゲームの楽しさを知ってくれたらと思います。

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ガイスター

1月うつぼゲーム会のレポートも、今日が最終回です。
本日は、2人でできる簡単なゲーム2つです。

「ファンタスミ」を遊びました。
もしかすると、あったのは「ガイスター」だったかもしれません。
でもたぶん、ボードがの大きさがわたしの持っているより小さかったので、「ファンタスミ」であっていると思います。
そのほかにも、「ゴースト」など、いろいろな名前で発売されているゲームです。ちなみに、全部、日本語に訳すと「オバケ」という意味だそうです。
何回も名前を変えていろいろな会社からリメイクされているのは、名作の証拠。
わたしは、このお手軽さと、相手のコマを取ったり、あえて見逃したりするときのドキドキ感が大好きです。

でも、わたしが気に入っているのと同じぐらいにこのゲームを好きといってくれる子どもは、少ないです。
やっぱり、子どもにポーカーフェイスは、難しいからかな?
かつて、はじめてわたしとこのゲームをプレーした子たちは、あんまりにもこのゲームをしながら、わたしが、笑うので、

「おっちゃん、悪もんみたいや」

と言っておりました。

一緒に遊んでいる子の中では、5年生の男の子が1人気に入ってくれているぐらいです。
最近、彼とも遊んでいません。

ということで、この「うつぼゲーム会」でも、5年生の子と一勝負です。

「このゲームは、知ってるか?」

「知ってるに決まってるわ。家にあるもん」

誰が決めたのかはわかりませんが、なかなかたのものしい言葉です。

「ほなやろか。言っとくけど、おっちゃん、このゲームなかなかのもんやで」

こういうゲームは、もうここから、心理戦が始まっているんですねぇ。嘘です(笑)。

今回は、様子見ということで、前4つ全部悪いオバケ、後ろ4つ全部良いオバケの布陣で挑みます。
5年生の彼は、まず、両サイドの脱出口をオバケでふさぐ手に出ます。
はじめてみる動きです。

うわぁ、やっぱり、いろんな子とゲームすると、いろんなパターンがあっておもしろいわ。

いつも、わたしとプレーしている子は、とにかく赤だろうが、青だろうが、相手のオバケを食べにくる傾向があるのですが、今日の彼は、そういうところも慎重です。

わたしも、最低限の相手のコマしか取らないように心がけています。
自然と戦いは、脱出口ぎわの攻防になります。

わたしのコマは、前が全部赤なので、はじめに脱出口に向かって行ったのは、全部赤だったのです。
でも、脱出口の間際までこられたら、相手としては取らざる得ない。そうやって、赤をいくつか取らして、身動きが出来なくなったところに青を動かしていきます。

相手の脱出口を防いでいるオバケを取りました。彼のこのオバケは、悪いオバケでした。
まだ、隣に彼のオバケが残っていますので、そのオバケで、この脱出間際のオバケを止めることが出来ます。
でも、赤を3つ取らされている彼は、考えるわけです。

取るべきか?取らざるべきか?

To be or not to be?
That’s a question.

彼は、取らない選択肢を選びました。
で、わたしは、脱出!!
大変、悔しがっておりました。

人は、そうやって大きくなるのだよ。

今回、わたしが、まともに勝ったゲームって、これだけのような気がします。

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ブラフ

えーと、本当は、前に遊んだメンバーが集まれば、「ラー」の遺跡タイルと厄災タイルを抜いたので、もう1度「ラー」に挑戦してみたいと思っているのですが。

わたしの拠点にしている地域の小学校は、今、インフルエンザの流行真っ盛りということで、どうやら、「ラー」組の4年生たちは、学校も休んでいるようです。

そして、彼らが来ないところに、また別グループの4年生が。
いんなにいろいろなグループが、しかも、同じ学年のグループが、入れ替わり立ち替わり、この短期間のうちに遊びに来るというのは、けっこう、めずらしいパターンです。

今までは、いろんな学年の子が、でも、けっこうメンバー固定で来ていることが多かったですから。

うーん、4年生というのは、情報網も、他の学年と違うのかもしれません。

で、今日来たのは、2人なのですが、さっそく、断りもなくゲームをゴソゴソとやっています。
また、自分らだけで遊ぶつもりのようです。

あ、侮れんわ。

カードゲームをさがしていたみたいですが、「そっとおやすみ」は、缶を開けてカードを見て、

「あかんわ」

と一言。
やっぱり、「そっとおやすみ」は4年生を呼ばず、4年生も「そっとおやすみ」を呼ばなかったか!
思わず横で見ていて爆笑していましたが、実は、ただ単にやったことないのでルールがわかんなかっただけかもしれません。

はい。すぐ横で何を選ぶのかなぁと黙ってみておりました。
こっちからは、極力さそわない。好きにさせるというのが、いちようのわたしのルールです。

「ワードバスケット」とかも見ていたのですが、これを2人でやってもちょっとむなしそうだというのはわかったようです。

「おっちゃん、オススメのゲームは?」

「人数によるなぁ。何人でするつもりや?」

「2人かなぁ」

「2人?2人のゲームなぁ。2人、2人……」

2人用のゲームといえば、「カフナ」、「ギプフ」、「ガイスター」とかかなぁ。と考えていたわけです。

「おっちゃん入れて、3人でもいいで」

決して、わたしも一緒にいれろとか、そんな催促をしたり、わざと焦らして、3人と言うのを待っていたわけではありません。
でもまあ、どうしても一緒に遊びたいというのなら、しかたないじゃないですか。
彼らも、新しいゲームを知っておけば、また、友だちと遊ぶときの幅が広がるというものです。

時間を見て、20分ぐらい。
ちょっと人数は少ないけれど、よし、「ブラフ」。

3人。サイコロたった15個スタートです。
その分、極端な目が出やすくなって、数は当てにくくなります。
説明しながらの1回目。
どんどん、子どもたちのサイコロは減っていきます。
わたしは、まだ大丈夫。
サイコロ、10個。

「10個やったら、だいたい3個~4個ぐらい同じサイコロがあるのが相場や」

てな感じで言ってあげていると、

「それ、言うたらおもしろくないやん」

と頼もしい一言。
まあでも、じゃあどうやって、だいたいの数を知るのかと言うことをとりあえず教えて、以後、黙っておくことにします。
で、子どもがしてきた宣言は、

「3が6つ」

言わんこっちゃない。なんちゅう、宣言してくんねん。サイコロ全部で10個やぞ。
おっちゃんのとこ、たしかに「★」と「3」で2つ「3」あるけど、きみらのサイコロあわせて5つのうち4つが「3」やなかったらあかんねんど。

「あるわけないやろう。ブラフや!!」

子どものサイコロ、「3」と「★」。
もう1人、「★」3つ。

「そんな、あほなーー」

今日は、3人ということで、負け抜けルールでやってみました。
1回戦目は、それでも、りんが1位だったのでした。

でも、2回戦目。
スタート早々、同じような極端な★の目にやられてしまって、一気にサイコロを3つぐらいなくしてしまいました。
1番はじめに、負け抜けしてしまったという……。

「1人負けたら、ゲームはじめっから!」

なんぼ言おうかと思たかしれん。

子どもたちも、

「おもしろかったー」

と満足な様子でございました。

「あと1つルールあるし、今度、教えるな」

こんどは、振り直しのルールを教えて、本格的な「ブラフ」をまたまた楽しみたいと思っている週末でした。

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ブラフ

実は、この話はきのうの話です。
きのう、書きたかったのですが、「そっとおやすみ」の方を優先させたわけです。
それを考えると、このところかなり充実したゲームライフを送っています。
自分的にも、ゲームがおもしろくて、おもしろくて、しょうがない時期にあるのかなと感じています。

「ブラフ」と「ヒューゴー」と「ガイスター」は、わたしがはじめてまともにプレーしたドイツゲームです。
それ以前は、興味があって購入をはじめていたのですが、遊ぶ相手も、機会もなかったのでした。
もしかすると、Webのカタンは、それ以前に経験していたかもしれませんが、本物のボードを広げて、生身の人と対面してゲームするというのは、この3つが、はじめてだったです。

遊んだ相手は、父方のいとこの子どもたち3人でした。
中学2年生、小学6年生、小学3年生の3人で、「ヒューゴー」と「ブラフ」が、特に子どもたちのお気に召して、「ヒューゴー」は、夏休みの間、彼らの家に貸し出されていました。

「ブラフ」は、中学2年生がいたく気に入っていました。この日、この子にはサイコロの神様がついていたようで、★4つとかを平気で出していました(笑)。

「ガイスター」は、何回かやってみて、絶対におっちゃんに勝てないということが判明して(そういうゲームに全然慣れていない子たちだったんですね)、人気がなかったです。

わたしは、この日に、「ヒューゴー」を死ぬほどプレイして、ちょっと、「ヒューゴー」に飽きちゃったところがありました。
逆に、

「あー、いくらでもしていたいー」

と思ったのが、「ブラフ」でした。

何でなんでしょうね?
お気に入りのゲームや、楽しくてまたやりたいゲームは、いっぱいあったのですが、こういう感覚になったゲームは、あと「クク」ぐらいです。
は、もしかして、ギャンブルから、足が抜けなくなるタイプ……?

というわけで、時間的にも短い時間でできるし、このゲームを子どもたちとやりたいなぁとは、けっこう前から考えていました。
このとき、一緒に遊んだメンバーの最年少が3年生だったということもあり、3年生ぐらいならできるか?と3年生が集まったときにやってみたことがあったのです。

ですが、残念ながら、結果は撃沈でした。
3年生は(というかうちに来る子たちは)、おとなしい子がけっこう多いわけです。
ブラフの数字を宣言していくというのは、けっこうその子たちにとってきびしい選択だったのです。

例えば、「キャントストップ」。サイコロを4つ振って2つずつの組み合わせをつくります。出た目にあわせて、自分の一番得になる道を考える。これはできます。
例えば、「フォレロッテ」。フォレロッテしたとき、次のサイコロを振るか、振らないか?これも、安全策で振らないという選択ができるわけです。

でも、「ブラフ」。
特にボーダーライン。
おっちゃんは、

「ちょうどあってもおかしくないぐらいやなぁ」

とか言っています。
そんなときに、

「ブラフ」

と言うことも、

「4の目が8こにあげます」

と言うこともできなくなっちゃうんですねぇ。
じーーっと、考えて沈黙。
そ、そんなにきついものでしたか?
性格もあるとは思うのですが、全然すすまなかったのです。

これ以来、

「あぁ、やっぱり、子どもにブラフは無理かなぁ」

と長らく封印していたのでが、「うつぼゲーム会」に行くたびに(といっても2回しか行っていませんが)、「ブラフ」の卓がたっていて、見ていると我慢できなくなってきました。

そこに颯爽と救世主のように現れたのが、我らが4年生たちです。
といっても、いつものメンバーとは別グループです。
いつものグループが「やんちゃ組」とするならば、こちらは「おしゃべり組」です。そして、やっぱり、他の学年を圧倒する元気を持っています(なんでなんでしょう?)。

「何人くるの?」

「えー、とりあえずわたしだけ来た。あと、1人はくるよ」

「おっちゃんまぜて、3人か。5人ぐらいいるといいんやけど」

「5人。まっててや」

はやいはやい。止める間なく、同じく4年生を5人集めてきました。
6人の最大人数でのブラフは、わたしもはじめてです。

「ブラフ」は、サイコロの目とその数を当てあうゲームです。

プレーヤーは、最初に5つずつサイコロを持ちます。そして、すべてのサイコロを他人からは見えないようにダイスカップに入れて、振ります。

手番のプレーヤーは、全員のサイコロの目を予想して、「何の目」が「いくつ」あるかを予想します。
このとき、自分のダイスカップのなかのサイコロを見ることができます。でも、他人のサイコロは、見ることができません。

サイコロには、「6の目」のかわりに「★の目」があって、この「★の目」は、どんな数字にもなります。
だから、「1~5の目」がでる確率は、「★の目」を入れて1/3になります。
「★の目」が出る確率は、1/6です。

全体のサイコロの数と確率を考えて、宣言していきます。

次のプレーヤーは、この宣言をつりあげることができます。
サイコロの目を大きくするか、サイコロの数を多くして宣言し直します。
でも、もし、前のプレーヤーが宣言しただけのサイコロが場にないと感じたら、

「ブラフ」

といって、すべてのプレーヤーのダイスカップをオープンにして、実際にその数があるかどうか調べます。
もし、そのサイコロの数が、前のプレーヤーの宣言の数よりも多かった場合は、「ブラフ」といった人の負けです。負けた人のサイコロがへります。
もし、そのサイコロの数が、前のプレーヤーの宣言の数より少なかった場合、嘘を見抜かれた前のプレーヤーの負けです。負けた人のサイコロがへります。
もし、そのサイコロの数が、前のプレーヤーの宣言の数とまったく同じだった場合。宣言したプレーヤーのみが勝者です。それ以外の人のサイコロが全員1つずつへります。

こうやって続けていって、サイコロが最後まで残っていた人が勝ちです。

さて、全体のなかで「ある目」を出しているサイコロの数を宣言するわけです。
これは、サイコロが30個だったら、「だいたい同じ目は10個ぐらいあるな」と確率で考えていくわけです。
でも、自分のダイスカップのなかのサイコロが、極端に同じ目ばかりでていたらどうでしょう?
可能性として、その目は、確率で考えるよりもたくさんあるかもしれません。
また、自分の前の手番の人が、ある数字を極端にたくさんの数宣言したならば、その人のダイスカップのなかには、その数がたくさんあるのかも知れません。
でも、なかには、自分が全く持っていないサイコロの目を、さも持っていそうに宣言してくる人もいます。
そう、このゲームの名前は、「ブラフ」(ハッタリ)なのです。

ふり直しといって、宣言するときにサイコロをいくつかダイスカップから出してもう一度振るルールがあるのですが、今回は、そのルールはなしでやりました。
あと、本来は、サイコロがなくなるとゲームから脱落していくルールなのですが、今回は、1人のサイコロがなくなった時点で、またはじめっからスタートというルールでやりました。
こうやって、厳しさをちょっと緩和すると、負けてもすぐにゲームに戻れて、プレッシャー小さくなるかな?

決断力と行動力の4年生ですが、やっぱりボーダーのときは、すごく悩んでいました。

「あー、ドキドキする」

とか、それを楽しんでしまうところがいいところです。
今回は、極端な目というのは出なかったのですが、30分ほどしているうちに、けっこう勘のいいところを見せてくれました。
ひとつは、

「あー、おっちゃんの横の席は、イヤやーー」

別に、嫌われているとか、そういうわけではないですよ。
わたしのところで、急に宣言をあげるので、左隣の人は、きつい選択を迫られるんですねぇ(笑)。

「えー、どうしようかなー。もう、星いっとこ」

宣言は、必ずあげるしかないのですが、★は1/6の確率でしか出ないということで、他の数字と1/2ぐらいの数を宣言すればいいことになっています。
失敗したときも、宣言している数が少ないのでへるサイコロの数が少ないんですねぇ。
それが、なんとなくわかっていたようです。

これができると、楽しみ増えたなー。
というきのうの出来事でした。