何一つ、無駄な努力はなかった

シッダールタ・ムカジー,田中文,読書

がん-4000年の歴史- 下

研究をしていると、「成果」を出すようにといわれて、「成果」のないものは意味がないように思われがちです。
でも、「成果」が出なかったという「結果」こそが「成果」であるということ。その蓄積こそが、いろいろなことを前に進める道しるべとなるということを忘れてはいけない。そしてあまりにも「成果」を求めすぎると(しかも年数区切って)、研究をしている人は、どうしても結果を「成果あり」にねじ曲げてしまわなければならなくなる。

メタな分析をするときにも、その「成果」がない「結果」というのは、とても大事になります。

「やっぱりこりゃダメだ」

を確認するだけの実験とその結果報告も、とても大切なのだと思います。

急がば回れ。