1月うつぼゲーム会 その2 足し算
バケツくずし
「ミッドナイトパーティ」を遊んでいるうちに、他のファミリーも集まり出しました。
5歳の彼もやってきましたが、
「みんなもう、ゲームを始めてる。ぼくも、一緒に遊びたいよーーー」
となったわけです。
これは、なかなか大人のゲーム会でも難しい問題ですねぇ。
スタートの時間が合わないと、待つ時間ができてしまいます。
大人だと、仕方ないのでなんとか時間をつぶして待つか、別のゲームの卓を自分でたてちゃうということができるのですが、子どもだとそうはいきません。
そういう状況のために、このゲーム会では何人かはフリーのスタッフが常に対処できる状態でいます。
ちょうど、わたしたちゲームをやっていない大人が何人かいましたので、対応を。
「どんなんしたい?」
「なんか、あの馬とかでてくるやつ」
「動物さがし」とかかな?
「ゲーム、見に行ってみようか?」
うつぼゲーム会の会場になっているお部屋、靱会館の会議室は、道路に面した一画がとても大きなガラス張りの窓になっています。
外から、内でゲームをしている様子がよく見えるようになっているわけです。
また、その日のゲーム会のために持ってこられたゲーム類は、その窓際のテーブルに並べられます。
道を歩いている人が、興味を持ってくれて仲間に入ってくれるとうれしいですね。
そのゲームがおいてある窓際に行って、ゲームを探します。
「これ!」
とその5歳の子が選んだのは、なんと「バケツくずし」でした。
「バケツくずし」は、前の手番の人よりも、大きなカードを出していくゲームです。
そのとき、3枚までカードを1度に出すことができます。そのとき、3枚のカードの数値を足さなければなりません。また、以前に出した自分のカードが残っていたら、そのカードの数値も足さなければなりません。
「これかぁ。これは、足し算とかしないといけないぞ」
5歳。小学校前ということで、ちょっと躊躇しました。
「これ、前にやって、難しかったやつやん」
とお母さんも心配そうです。
でも、彼は譲りません。
「できるもん。これする」
お母さんのお話によると、簡単な足し算、引き算ぐらいなら、何とかできそうだということで、ゲームをスタートしました。
メンバーは、5歳児の彼、お母さんに、りんを含む大人3人。5人プレーです。
まず、バケツを5色、各色3枚ずつ計15枚取ります。
そして、カードを1人12枚ずつ配って、それを見ながらバケツでピラミッドを組み立てて、ゲームスタートです。
5歳の彼ですが、ゲームを充分理解していました。
自分の手番になると、いきなり2枚とか、3枚のカードを重ねで出して、一気に数字を大きくしてくる強気のプレーです。
りんが、今まで一緒にプレーした、小学生や、大人の人たちは、結構、カード温存プレーで、チマチマと数字が大きくなっていましたので、このプレースタイルは、けっこうショックでかかったです。
また、それが案外、強いのです。
5人でプレーしていると、彼のところで数字が一気に大きくなります。隣は、彼のお母さんが座っているのですが、まあまあ、なんとか耐えられます。でも、その次の手番の人は、もう耐えられなくなってくるんですね。
そうして、そこでバケツがくずれちゃうと、数字の大きさはリセットされます。結果的に、彼のところに手番が回ってくる頃には、数字がまたちゃんと小さくなっているんですねぇ。
すごい、大胆ですが、実は結構計算され尽くされた作戦でしょうか?
この作戦のもろに被害をうけるのは、いきなり数字を大きくされる彼の隣に座っているお母さんと、お母さんが耐えたときに、さらに大きな数字になってふりかかってくるお母さんの次の手番の人です。
席順が、「ブラフ」と同じ様に重要なゲームだということがよくわかりました。
ちなみに、わたしは、彼の右隣。もっとも、影響の少ない場所でした。
ちょっと彼にも、痛い目にあってもらいましょう(笑)ということで、わたしも、彼のまねをして、3枚カード攻撃などを繰り出していたのですが、彼はそれをすんなりクリアして、影響は、さらに次の手番の彼のお母さんにいっていました。