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上弦の月を喰べる獅子 下

「百億の昼と千億の夜」のように、作品中で本当に、五十六億七千万年流れるわけではないのですが、スケールの大きさは、匹敵するのではないかと。

でもそのスケールの大きさを、宇宙ではなく、地球に足をおろしたまま表現したところに、この作品のすごさがあると思います。

物語的に必要な「問い」の「答え」は、実は最初からわかっているんですよねぇ。
でも、そこに至るまでの過程は、やっぱり、五十六億七千万年必要な気がします。

そして、それは刹那に同じ。

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上弦の月を喰べる獅子 上

ついにこの夢枕 獏の最高傑作を読み始めましたよ。

ものすごく、理屈先行でつくられている話のはずなのに、ものすごくエンターティメントしているところが、この人の凄いところです。

これは、格闘描写という同じことを何度も何度も、しつこいほど繰り返してきたこの人だからこそできることだと思います。

でも、上巻を読み終えた今、まだ、山場はないです。

下巻で、どんなクライマックスを見せてくれるのか、楽しみにしていよう。