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西の善き魔女2 秘密の花園

どこかで見たようなシーンがはさまれるのは、題名と同じく、わざとです。
好きなものをなんでも放り込んだかのように見える物語ですが、すごく計算されて組み立てられた部分も多いです。
そして、いろいろな物語の断片のようでありながら、しっかりと「西の善き魔女」という全然別の新しい物語でもあります。

多分、同じような物語を読んで育ってきたから、たまらない部分があるんだろうなぁと思います。
子どもの部分と大人の部分が、うまく、同居していて、それがくすぐられている感じがします。

まあ、そういう理屈を抜きにして、「第二章 暗躍する花々」という題名を見ただけで、素敵で爆笑してしまうのですが。花々、暗躍するなよ!!いやでも、本当に、そういう話なんですけどね。

「そこの、色魔みたいな人!」

も、素晴らしい。もう、忘れられん。

物語全体が、舞台劇のような感じです。宝塚とかでも、似合いそうです。

しかし、小学校の図書館にこの本がさりげなくあるわけですよ。一部、良い反応をする子どもは、きっと、すごい教育をされるな(笑)
でも、そういう意味でも、いい本だと思います。

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西の善き魔女1 セラフィールドの少女

今までは、「勾玉」のシリーズしか読んだことのなかった荻原 規子の西洋ものファンタジーです。
荻原 規子のデビュー作が、「空色勾玉」なのですが、この話は、ファンタージー読みにとってはそれより懐かしい感じがすると思います。きっと、荻原 規子自身が、小説家ではなくてファンタジー読みだったときに、夢想したお話が、この「西の善き魔女」だったのではないかと思ったりします。

すごい、映像が目に見えてくるようなお話で、楽しいです。あまりにも、はまりすぎて、笑ってしまうところもあるんですけどね。
例えば、フィリエルと伯爵がはじめて対峙するシーンなんか。たしかに、えらい人って、なんか後向いてて、クルッと振り返るよなぁ(笑)

ただ、単純に、西洋風の異世界のファンタジーというわけではなくて、いろいろな秘密や、謎を、世界自体がもっているようで、これはなかなか、先が楽しみなお話です。

展開が、思わせぶりじゃなくて、どんどん進んでいくのも、なかなかジェットコースターな快感です。博士の恋愛なんて、もっと引っ張ってから正体あかすのかと思っていたら、めっちゃくちゃあっさりわかってしまって、ビックリしました。

女の子は、荻原 規子の主人公だなぁという感じです(笑)でも、そこもいいと思います。

文庫本には、カバー以外にイラストはないのですが、後の単行本の宣伝の佐竹 美保イラストのフィリエルとルーンは、いい感じです。

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妖説 源氏物語 3

「妖説 源氏物語」完結編です。

女三の宮が、けっこう、初々しくて笑ってしまいました。
うん、でも、せめてこれぐらいは、「母親」であってくれたならと思います。
逃げることしか、考えてない印象がありますからねぇ。

しかし、まあ、解釈はそれぞれなんですが、3話の途中ぐらいまで、ずっと、かなりまっとうな「源氏物語」で、ビックリしました。そして、それでも読ませる魅力が、「源氏物語」にはあるなぁと感心しました。

高校生の時は、「源氏物語」って、キライだったんですよ。まさから、これほどキャラが立ってる物語だとは思っていなかったので。

しかし、あとがきを読んで、作者がかきたかったことが、またこれとは全然違うというので、ビックリしました(笑)
ぜひ、酷い光源氏も、次はかいて欲しいですね。

これは以前にも書きましたが、宇治十帖のおもしろさに気づかせてくれたのは、俵万智の「愛する源氏物語」でした。
きっと、「愛する源氏物語」を読んでいなかったら、この「妖説 源氏物語」の方は、読まなかったかも。

で、わたしなんかは、「ここからがおもしろんじゃない…」とか思うのですが、ここで終わりという選択も、人それぞれで楽しく感じました。

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妖説 源氏物語 2

今回は、前巻にくらべて、怪談色はちょっと薄めでした。

しかし、この時代を題材にとるという発想は、すごいなぁと思います。
華やかな源氏の時代が終わって、まだ、薫や、匂宮は、運命の女に出会っていない。
まさに、隙間の時代。
だからこそ、想像力を働かせる余地があるのかもしれません。

今回の「魔の刻」というのは、ボードゲームのお話でした。
題材にされているゲームは、「バックギャモン」。
「バックギャモン」って、こんな時代から、日本に伝わっていたんですねぇ。
ちょっと、ビックリしました。

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素子の読書あらかると

いいわ。新井素子すごい読者。スーパー読者(笑)

わたしも、自分では、それなりだと思っていますが、生活のほとんどが「それ」な人には、立ち向かえません。

ミステリーは、どうしても守備範囲になってしまいますが、けっこう読みたい気持ちにさせるのは、江戸川乱歩のエッセイと一緒です。

どっちかというと、もっと、SFとか、ファンタジーまわりのことをやってほしいです。