親の因果が…

富樫倫太郎,読書

妖説 源氏物語 3

「妖説 源氏物語」完結編です。

女三の宮が、けっこう、初々しくて笑ってしまいました。
うん、でも、せめてこれぐらいは、「母親」であってくれたならと思います。
逃げることしか、考えてない印象がありますからねぇ。

しかし、まあ、解釈はそれぞれなんですが、3話の途中ぐらいまで、ずっと、かなりまっとうな「源氏物語」で、ビックリしました。そして、それでも読ませる魅力が、「源氏物語」にはあるなぁと感心しました。

高校生の時は、「源氏物語」って、キライだったんですよ。まさから、これほどキャラが立ってる物語だとは思っていなかったので。

しかし、あとがきを読んで、作者がかきたかったことが、またこれとは全然違うというので、ビックリしました(笑)
ぜひ、酷い光源氏も、次はかいて欲しいですね。

これは以前にも書きましたが、宇治十帖のおもしろさに気づかせてくれたのは、俵万智の「愛する源氏物語」でした。
きっと、「愛する源氏物語」を読んでいなかったら、この「妖説 源氏物語」の方は、読まなかったかも。

で、わたしなんかは、「ここからがおもしろんじゃない…」とか思うのですが、ここで終わりという選択も、人それぞれで楽しく感じました。