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青い花5

鎌倉で、女子校で、演劇で、百合で、と、いろいろ吉田 秋生の「櫻の園」を思い出します…。
アレ?鎌倉なのは「ラヴァーズ・キス」で、「櫻の園」は鎌倉ではなかったかな?

「櫻の園」が、本として、お話として、とてもまとまった1冊だとしたら、こちらの魅力は、まとまらないゴチャゴチャした人間関係にあるのかもしれないと思ったりしています。

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陽のあたる坂道 海街diary3

巧い。
この物語をつくっていく巧さは、昔からあったのだけれども、「ラヴァーズ・キス」あたりから、どんどんレベルアップしています。

そして、嫌みじゃないんですよねぇ。

恋の終わりと、いくつかの種をまいて…という感じで、続いていきます。

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蝉時雨のやむ頃 海街diary1

えー、こんなん出てたん!

と、本屋さんで見かけてビックリした吉田 秋生の新しいマンガ。
出てから、1年近く、気づかなかった。

舞台は、「ラヴァーズ・キス」の鎌倉。
というか、藤井 朋章……って、あの藤井 朋章ですよねぇ。高校3年生になるまでは、こんなことしてたんだ。
あのタラシの噂は、本当だったんですね(爆)

でもまあ、それは、メインのストーリーではなくて、奥の深い背景。

メインは、鎌倉に住んでいる4姉妹のお話。

なんか、いいですよこれ。鎌倉に住んでみたいと思わせる物語です。

吉田 秋生の物語は、「河よりも長くゆるやかに」とか、「ラヴァーズ・キス」とか、「櫻の園」とか、海街diaryのシリーズと同じく、現実よりのお話と、「BANANA FISH」とか「YASHA」とかのアクションの強いお話とがあります。
で、物語の派手さや、エンターテイメントとしては、多分、後者の方が面白いと思います。
でも、前者の物語も、なんか、こころに足跡をつけていくような、きつい描写はないのに、なにかが刻まれるような物語なのです。

「河よりも」の続きがかかれることはもうないのかもしれないけれど、こうやって、かき続けられている物語が、「河よりも」を含んで展開されていっているような気がします。

そして、やっぱり、長女は大変だなぁと思った。