松本零士,読書大四畳半大物語,朝日ソノラマ,松本 零士,BEST SELECTIONS

元祖大四畳半大物語3 松本零士 BEST SELECTIONS

どんどん、キャラクターの性格が乱暴になっていきますが、それがいいような気もします。
主人公は、人畜無害ではなく、だんだんトチローさんに近くなってきた。

そして、なんか、ジュリーも、けっこういい人だし。ジュンさんは、きれいだし。

コンプレックスと願望と、いろんなものがごっちゃになった物語。

青春の物語なんだなぁ…。

松本零士,読書大四畳半大物語,朝日ソノラマ,松本零士 BEST SELECTIONS

元祖大四畳半大物語2 松本零士 BEST SELECTIONS

案外、このマンネリがずーっと続くというのは、残酷なことなのかもしれません。
自分の若さがそのままなら、それでもいいかとも思うのだが、そんなことはありえないし……。

「どんな男にもたまにはあるべき酒池肉林」。名言です。
そして、祭りの後の孤独の厳しさまでかいてしまうのは、やっぱり、松本 零士のすごさだなぁと思いました。

松本零士,読書大四畳半大物語,朝日ソノラマ,松本 零士,松本零士 BEST SELECTIONS,男おいどん,聖凡人伝

元祖大四畳半大物語1 松本零士 BEST SELECTIONS

「男おいどん」の原型みたいなお話です。

「男おいどん」との違いは、下宿の人間との人間関係がかかれているところかな。ちょっと、大人向けです。

しかし、基本、「男おいどん」も、「聖凡人伝」も、これも、みんな同じ話です。

孤独は、環境ではなくて、心の状態なので、何者かになれるまで彼らが満たされることはない。そして、何者かになっていても、自分で納得しない限り、満たされない。

その心というか、恨みをずっと忘れないところが、松本 零士の凄いところです。

確実に、わたしの何割かも、松本 零士で出来ています。

松本零士,読書ミステリー,ミステリー・イブ,朝日ソノラマ,松本 零士,松本零士 BEST SELECTIONS,銀河鉄道999

インセクト 松本零士 BEST SELECTIONS

宇宙ものや、四畳半ものは、ものすごく好きなのですが、昆虫ものは、イマイチと思っていたのですが、けっこう、楽しく読めました。

というか、この人のなかでは、宇宙も、四畳半も、昆虫世界も、全部つながっているんだなぁ。

松本零士,読書ミステリー,ミステリー・イブ,朝日ソノラマ,松本 零士,松本零士 BEST SELECTIONS,銀河鉄道999

ミステリー・イブ2 松本零士 BEST SELECTIONS

「時の輪」の考え方や、「対立する存在の上にさらに存在する上位存在」という、けっこう最新作の「銀河鉄道999」にでてくるテーマが、言葉はこのままではないのですが、ほぼ、そのままのテーマとして出てきていて、感動します。

それを「マンネリ」ととるか、「極めている」ととるかは、受け取る人次第。

でも、テーマとしては、これだけの時間を耐えうる、永遠のテーマなんだなぁと感心します。