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ミステリー・イブ1 松本零士 BEST SELECTIONS

「電波男」を読んでたりして、その影響もあるのでこんな感想になるのですが、松本 零士、妄想力爆発しています。
しかも、ずーーっと、一貫した方向に爆発しているもんなぁ。かっこいいです。

1970年ということで、今から40年ほど前のマンガなんですが、男の妄想というのは、それほど変わっていないというのが、良くわかります。
これは、まぁ、一部のもてない男なんですが……。

だから、松本 零士を読むと、

「ようわかる話やんけ…」

とか、思ってしまうんでしょうね。

物語的には、石ノ森 章太郞の「セクサドール」とちょっと似ています。
謎の組織から、人類を滅ぼすためにやってきた女。でも、なぜか、組織を裏切って、そばにいてくれる。
本当に、この女は味方なのか?
でも、自分にとっては、女神のようにも感じる。

ものすごく謎な存在。そんな感じに女がかかれているマンガです。

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クイーンエメラルダス2

海野 広が、この後、エメラルダスにどう関わってくるのか、さっぱりわからないのですが……。

でも、トチローは、かっこよく、誰がなんと言おうと、この作品は名作なのである。

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クイーンエメラルダス1

松本 零士のかくキャラクターのなかで、誰が1番好きかというと、大山 トチローが大好きなんです。
ということで、大山 トチローの永遠の恋人・エメラルダスの物語「クイーンエメラルダス」は、わたしにとっては、松本 零士の最高傑作の1つだと思います。

もっとも、この1巻目には、トチローのトの字も出てこないんですけどね。

さらに、多分、エメラルダスがさがしているものって、トチローの消息だと思うのですが、どうして、

「わたしがさがしもとめているものがなにかを知ったら…海野広は、わたしを殺そうとするだろう」

なのか、まったく意味がわかりませんが(笑)

うーん、エメラルダのお話は、この「クイーンエメラルダス」というお話だけで閉じているのではなくて、「宇宙海賊キャプテンハーロック」や、「ニーベルングの指輪」、「銀河鉄道999」などの中で何度も語られる、お互いに細かいところは矛盾していたりする物語全部を含んでおもしろいのです。

スターシステムを使ってかいているマンガ家ってけっこういるのですが、こうやって、どの作品も、結びついていないようで結びついている作風っていうのは、松本 零士ならではだと思います。

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銀河鉄道の夜

「第1部」、「第2部」にわかれていたりして、目次だけ見ると長編かと思うのですが、短編です。多分、連作でもないと思うのですが……。

本人の中では、連作だったのかも。というか、松本 零士のなかでは、自分の生涯の仕事、全部の物語が、つながっているような気もします。

表題作は、原作、宮沢 賢治とかいてありますが、まあ、原作というよりも、原案的な感じです。オマージュ。でもこれは、たしかに、「銀河鉄道999」の原型なのだと思います。

この人は、短編の名手だったのですが、中編の方があまりにも有名になりすぎて、短編が散逸してしまっている気もします。
全集的なものが、出版されるとうれしいです。

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帰らざる時の物語

「四次元世界」に続く、少年時代に読んだ大人の松本 零士です。
「四次元世界」は、昔の小学館文庫から出ていましたが、こっちは、昔の秋田漫画文庫からでていたと思います。マンガの文庫本ブームみたいなのがあって、大人が読むのにも耐えられるのは、けっこう文庫出てていたのかな?
たしか、萩尾 望都の「百億の昼と千億の夜」も、秋田漫画文庫で、1番最初に読んだのです。

前も書いたけれど、本当に、松本 零士は変わらない。かわらないから、もしかして凄いのかも。

すでに、今と同じテーマ、時間の輪の物語をかききっています。