歴史と物語と

江川達也,読書

日露戦争物語11

歴史物語を書いていくと、きっと、自分がドンドン歴史に詳しくなっていくのだと思います。
そうすると、そこいらじゅうに、もったいないぐらいおもしろい話がちらばっていることに気付きます。
また、ささやかなエピソードに見えて、とても重要なエピソードも見えてきます。

そして、読者も同じ様におもしろいだろうと、いろいろエピソードを重ねるわけですが……。
実は、読者はそんなにおもしろいとは、思わないという……。

もちろんそれは、読者の勉強不足なんだと思います。
知れば知るほど、おもしろいのだと。

でも、それは、「物語」として正しいのでしょうか?

何が言いたいかというと、

「ノボさんや、主人公は、今なにしてんの?」

ってことです。

もちろん、物語によっては、主人公が全然でてこない展開もあり得ます。
でも、その時には、それでも主人公的に大きく物語を動かしていく人が必要なのだと思います。
この巻みたいに、小さなエピソードの連続は、歴史的には正しいのかもしれないけれど、あんまりおもしろいとは思えません。

いや、わたしの頭が悪いだけかもしれませんが。