時の輪が巡り

読書,CLAMP

聖伝-RG VEDA-5 愛蔵版 CLAMP CLASSIC COLLECTION

「聖伝」終了。
そして、「CLASSIC COLLECTION」としても完結。

「聖伝」ではじまって、「聖伝」で終わりですね。

今回、初めて気づいたのは、孔雀の過去がバックにながれていたことですね。てっきり、阿修羅の過去とばかり思っていた。まぁ、実は後半のこのあたりは、以前読んだときは、けっこう飛ばし読みだったかも。
これがしっかりと読めていなかったので、孔雀が阿修羅にいろんなことを賭けていたことを読み切れていなくて、最後まで、孔雀が謎のキャラでした。ただの不思議な人だと思っていた。

オチとしては、「レイアース」の第1部のラストと同じような展開でした。
まあ、あっちは、第2部に続くということで、

「こんなのって こんなのってないよー!!」

という、主人公の絶叫で終わるという衝撃的な最後1でしたが、こっちは、それはよりは、ハッピーエンドっぽい感じに終わっています。
いや、本当にハッピーエンドかどうかは、微妙なんですけどね。
多分、以前読んだときは、わたしが、

「こんなのって!!」

と思った気がします。
そして、昔は、帝釈天、実はいい人だったみたいな、悪なんてやっていることのみかた次第の相対的なものだみたいな結末だと思っていました。

思っていたのですが、今回読んでみて、あれですね……。
実は、でも、もう1回ひっくり返して、自分の欲望や約束にだけこだわっていたら、今まで自分が拠り所にしていた世界を壊してしまうよという話だったのかもと思ったりしました。
帝釈天もそうなのですが、夜叉も実は、阿修羅を選んだことで一族を滅ぼしてしまった。

それを、心の強さとみるか、自分勝手さとみるか、欲望に流されているとみるか、それは、それぞれの取り方次第です。
多分、年代によっても変わってくるのかも。

  1. 当時、わたしは大人でしたがトラウマレベルでした。第2部のモコナ正体も衝撃でした。 []