天上天下

読書,飲茶

史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち

西洋哲学編は、それぞれの哲人たちの結びつきが今一つ弱くて、全体の物語として弱かったのですが、この本は、一つの大きな物語としてもおもしろいです。

東洋哲学のすごさ、そして、その胡散臭さがどこからくるのか、これほどわかりやすく書かれた本はないと思います。

しかし、心理学のことを知れば知るほど、自分がそれによって救われにくくなるのと同じように、東洋哲学も、仕組みを知れば知るほど、その伝えようとする真理からは遠ざかっていくというジレンマ。

このジレンマがあるから、東洋哲学というのは、ある程度ぼかして書かないといけないのかも。なんせ、伝えようのないものを伝えようとしているのだから。

もちろん、そんなこと分かっていて、「それでもこの本を」という飲茶さんのメッセージが熱いです。