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きみのカケラ6

「忘れたくない!」

シロに生まれたたった1つの欲望。
同じコトを繰り返しているようにみえて、人は螺旋の形で少しずつ成長していく。痛みを伴いながら。

「いいひと。」の高橋 しんは、そこにある「辛い現実」や、「きつさ」を知っていながら、主人公一人に全部それをおっかぶせて、読者にすらそれを見せないところがあった。
でも、「きみのカケラ」は、その痛みをできる限りみせようとしている。

そりゃ、青年誌の読者ですら耐えきれなかったこと、少年誌では無理だ……。そう思うけど、それでも、この物語を最後まで読んでいきたいと思わせるそういう物語です。

無事に完結して欲しい。
祈るように思っています。

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きみのカケラ5

そうか、シロはチセに似ていると思ったけども、シロだけではなくてイコロもチセだったのか……。

急に、大人の顔をして、ドキッとします。

酷い話なので、また、そぞろ「いいひと。」のファンの人たちが、作者にいらないプレッシャーをかけているのかもと思うと、少し心配になってきます。

作品に責任を持つことは、作者の責任です。
それは、作者がすべて背負います。だから、読者は、どんなショックなことがあっても、それを受け止めて、そして、なぜそう描かれなければならなかったのかを考えなければなりません。

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きみのカケラ4

忘れてしまっても、忘れなかったものがある。

シロは、「最終兵器彼女」の彼女とよく似ています。

記憶をなくしてしまっても、なにか残るものがある。
それは、物語の夢なのかもしれませんが、そうであってほしいと思います。

本当に。

大切な人と手をつないで歩こう。

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きみのカケラ3

なんか、どう考えても、イコロが笑うラストシーンというのにたどり着くとは思えません。
この巻では、ずっと泣いてます。

そういう意味では、痛い物語なのだと思います。

でも、その先にあるのが、絶望的な「終わり」でも、出会ったことに意味があるというお話を読んでみたいと思います。

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きみのカケラ2

この作品や、「最終兵器彼女」をかいた人と、「いいひと。」をかいている人が、同じ人だとはとても思えないんですが……。

こういう、心に闇を抱えた作品の方が、わたしは好きです。

闇があるから、光がよりいっそう輝くのです。