聖凡人伝4
基本的に、ストーリーはないのです。
これを続けるというのは、けっこう、作者にとっても難しいことだと思うのですが、松本 零士にとっては、そうでもないのかな?
基本的に、ストーリーはないのです。
これを続けるというのは、けっこう、作者にとっても難しいことだと思うのですが、松本 零士にとっては、そうでもないのかな?
タイトルに年代をいれると……古くなるなぁ……。
でも、この頃は、退魔物とかはやっていたんだなぁ、だから、あえてアンチなんだろうなあと、いろいろ見えてくる物があって、それはそれでおもしろいです。
「MADONNAに告ぐ」は、そのまま、「巴がゆく!」に続くようなお話でした。けっこう、こういうの好きです。
早名さんも、とうとう……。というエピソードは、さすがに、ショックでした。
まあ、誤解で良かった。
しかし、松本 零士のすごいところは、自分のやっているくりかえしに飽きないところだと思います。
同じパターンでも、おもしろいと信じて繰り返し繰り返しやっていると、本当におもしろくなってくるみたいな。
物語の区切りに、ナレーションが入るの構成なんて、この人のほとんどの作品で共通しています。でも、それが、様式美みたいになっていると思います。
「世も末だという言葉はあるが
世の末が来たためしはまだないのだ」
とか、最後のナレーション、ものすごい名言があります。
しかし、あんまり仕事もせずに、それなりに女の子の出入りもあって、家賃はただ、早名さんからはなぜかとても愛されている気がする……。
けっこう、出戻 始、うらやましい人生では?
まあ、それが、自分の力でかちとったものではないとわかっているから、それに満足できないところがあって、それが男の……という感じなんだろうなぁ。
でも、好きですよ。こういう人。
普段は、虐げられている老人たちが、昔取った杵柄で……。
ってな話ですが、多分、お滝さんは、お嫁さんには、けっこう自然にきつくて意地悪を言っているはず。
この微妙な悪意が伝わってくるところが、また、田村 由美のすごいところですね。
しかし、この本に載っている短編、本当にみんな、少女マンガかという内容の物ばかりです。