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ゲームと教育・学習

ゲームで楽しみながら学ぶといっても、いろいろな層があって、それぞれの層によって考え方が違ってくる。

学習の中にちょっとゲームを取り入れるという考えから、ゲームそのものを通して学んでいくという考え方まで。

教育全般で言えることだけれども、授業者の真剣さはかなり学習者には伝わる傾向があるので、たいがいの授業には効果がある。
まあ、その効果をどうやって見ていくかというのが、この手の研究では1番難しいです。
この方法に効果があったといっても、方法そのものよりも、効果が授業者によって左右されることも多いし、そもそも、比較を行うための同質の集団が取り出しにくかったりもします。

同質の集団がつくれたとしても、同じ授業者による比較でなければ意味がなかったりするし、同じ授業者で条件別の授業をつくったとしても、その授業者の信念(こっちの方が効果があるに違いないという確信)によって、結果は変わってくるだろう。
教育をするということは、授業者にとって、内容についても、方法についても、ニュートラルではいられないのではないかと思います。

それでも、たくさんの知恵が集まってちょっとでも、一歩でも前に進んで行けるのなら、少しずつましな教育ができて、少しずつ良い世界になっていけるかな。

内容は、ちょっと専門的で難しいです。