天の華・地の風 完全版 7 私説三国志
この時代になっても面白いよな。
これは、孔明という絶対的な中心が、この物語の中に存在していて、そこから、物語がぶれていかないからだと思います。
歴史物としては、どうなのよとも思いますが、歴史物ではなくて、やおいものなので、これいでいいのだ。
この時代になっても面白いよな。
これは、孔明という絶対的な中心が、この物語の中に存在していて、そこから、物語がぶれていかないからだと思います。
歴史物としては、どうなのよとも思いますが、歴史物ではなくて、やおいものなので、これいでいいのだ。
ついに、出師の表まできました。
そして、この巻から始まる第六話「ゆけ金色の翼」が、「天の華・地の風」の最終章になるようです。
展開としては、結局、克服しきれない過去の傷にもどっていくのかということで、ものすごく、やおいの文法に則ったお話になっています。うん、「風と木の詩」も、そんな話だったよねぇ。
なかなか、魏延が、いい男だ(笑)
棐妹、再登場。
書きたいものは、歴史ではなくて物語。
そういう態度が、明確に出ている1巻です。
まあ、やおいという時点で、歴史ではないだろうという気もしますが……。まあまあ……。
でも、こういう物語的な展開が、とっても楽しいのです。
3巻からはじまる「彼の蒼なるものの名は」の完結です。
蜀取りから劉備の漢中王になるまでと、関羽の死から劉備の死までの2つの時代の出来事が、平行して書かれていきます。
別に、謎解きがあるわけではないのですが、なんか、良質なミステリーを読んだような気にさせてくれます。
最後、そうきたか。でした。
でも、この後、彼が生きていくのは、なんのだめなんでしょう?
なかなか、悲痛な叫びの聞こえそうな1冊でした。
3巻冒頭で、いきなり関羽が死んでいて、展開はやすぎだろうと思いましたが、実は、そこから益州取り後の回想が始まります。
あいかわらず、読みやすいです。
そして、蜀の人って、いい人ばかりのイメージがあったのですが、本当は、こんな感じでそれぞれの思惑はきっとあったんだろうなあと思いました。